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六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生

作家
浅倉秋成
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-03-02
ISBN
9784041098790
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「六人の嘘つきな大学生」のおすすめレビュー

「犯人」が死んだときすべての動機が明らかに…就活を舞台に繰り広げられる究極の心理戦『六人の嘘つきな大学生』

『六人の嘘つきな大学生』(浅倉秋成/KADOKAWA)

 これは、心の奥で味わうミステリ小説だ。『六人の嘘つきな大学生』(浅倉秋成/KADOKAWA)は、そんな気持ちになる作品だった。ドキドキハラハラさせられるだけでなく、骨の髄まで文が沁みこんできて、ページをめくる手が止まらなかったのだ。

 本作は今、大注目の作家・浅倉秋成さんの新作。第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞してデビューした浅倉さんは、2019年に発表した『教室が、ひとりになるまで』(KADOKAWA)が、第20回本格ミステリ大賞と、第73回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にWノミネートされ、ミステリ界をざわつかせた。思春期ならではの「こじらせ」を描くことや個性あふれるキャラクターの造形に長けており、鮮やかな伏線回収にも賞賛の声が寄せられている。

 そんな鬼才がこの度テーマに選んだのが、「就活」という人生の一大イベント。ミステリ要素を交え、内定を手にしようともがく6人の若者たちの姿を描き切った。

最終選考に残った6人の就活生に「罪」を記した告発文が…  若者に大人気のSNS…

2021/3/2

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六人の嘘つきな大学生 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ろくせい@やまもとかねよし

就活ミステリー。とてもユニークな設定。大学卒業目前の新卒生のみを対象とする企業採用試験。就活生はこれまで経験してきた横並びで競い合う試験の印象をもちながら挑むが、志向が反対の横並びでの協調力を求められ混乱する。利己と利他で迷子ぎみの彼らが直面する事件とその真相に迫る。人事も含め「世界に絶対はない」の描写が心に残る。人間の能力は数字で測れることばかりではない。表し難い力にこそ、未知な可能性がある。しかし最後は「運」だと。そんな「大人」自身も知り得ない「正しさ」に向き合う若者たちの姿は微笑ましい以上に切ない。

2022/02/13

starbro

王様のブランチで紹介されたので、読みました。浅倉 秋成、初読です。学生も企業も多かれ少なかれ盛っているので、こいうストーリーはあり得るかも知れません。人事担当者はマネをしないように(笑)それにしても昨今の就活は熾烈です。就活うつになるのも理解できます。 https://www.kadokawa.co.jp/topics/5499

2021/04/28

ユースケ

★4 ストレートなミステリーかと思いきや、かなりコンセプトを練り込んだ作品で、それにびっくり。これから読む方もいると思うので、多くは書けないが、これを読むと、人なんて簡単に評価もできないし、完璧な人なんて存在しないと改めて感じる。最近のSNS叩きとかにも通ずるものがある。 いま就職活動をしている新卒の方は読みたくもないかもしれないが、実際のところはこんなものだと思って、あまり深刻にならないで自分らしく頑張って欲しいと切に願う。

2023/04/08

うっちー

初めて出会ったミステリーでした

2021/08/08

まちゃ

就職活動をテーマにしたミステリ。二転三転する展開に読み応えがありました。面白かったです。前半「就職試験」の就活生たちの人間性をあぶり出す心理戦。後半「それから」の謎解き。人とは多面的なものであると訴えかけるものでした。企業の採用活動や就活への皮肉が印象的でした。正解がないことに向き合う試行錯誤の苦しみ。新興IT企業・ラピスリンクスの募集パンフの「【成長(Grow up)】を超え、新たな自分へと【超越(Transcend)】する」は、どこかで見たような気がする夢のフレーズですね。

2021/05/29

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