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日本古典と感染症 (角川ソフィア文庫)

日本古典と感染症 (角川ソフィア文庫)

日本古典と感染症 (角川ソフィア文庫)

作家
ロバート・キャンベル
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-03-24
ISBN
9784041099421
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ジャンル

日本古典と感染症 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー

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やいっち

ロバート・キャンベルの本を読みたいと予てより思っていた。同氏の論考も載っている。そこへタイムリーな内容の本。本書は21年の2月に刊行。そう、新型コロナパンデミックの真っ最中。感染症をテーマに日本の過去1300年の記録を辿っている。

2022/09/05

keroppi

図書館の新刊コーナーで見つけて。「万葉集」から漱石まで、日本古典から日本人が感染症とどう向き合ってきたのかを捉える書き下ろし論集。江戸時代の山村の日記やコレラ流行時の記録も含まれ、その当時の苦しみも見て取れる。疫病は祟りという概念や、「養生訓」に見る病気に対する道徳観が今の日本人の根底にあると論じる。「病気にかかることは、家族や社会に対する負い目になる。病気にかかってはならないのだ。だから、かかった人々に対して攻撃が行われるのである。」そんな考えがいまだに生きている悲しさを感じる。

2021/04/10

岡本正行

7月に読んだ本、もう今となっては、どんなないようだったか思い出せない。手に取って、再度読めれば、それなりの知識と感想があるとは思う。日本も昔から感染症には苦しんだと思う。歴史に残らないので、なかったのではなく、残さなかっただけ、屡々再三、感染症、疫病はあったと思う。典型的なのは、『方丈記』だろうけど、これもなんかついで、主たる目的ではないみたい。昔の僧侶、それなりに豊かな高貴な人々だから、食べる物もなく、病気に罹って、お祈りされることもなく、遺体処理もなかった。いまはコロナと言っても、死者は少ない。

2022/07/24

ゲオルギオ・ハーン

『感染症』に関連した日本古典(万葉集から明治時代の作品まで)を紹介した一冊。全体で320頁しかないのに執筆者が15人もおり、文学の教授や准教授ばかりですが時代や論点が微妙に異なるためなんだか落ち着かない印象がありました。話のネタとしては面白い内容(「コロリ」の起源やお札の話など)がいくつかあり、YouTubeの動画的なノリでさらっと読むのがいいのかもしれません(実際、著者はYouTubeに動画を投稿しています)。内容と関係ないが執筆者が15人もいて著作者がキャンベル氏のみというのが地味に気になる。

2022/04/20

かふ

図書館本返却期間が来たので、全部は読めなかった。中世までは(それ以降もだが)仏教が悪霊退散の祈願からケアの方向にと。次第に疫病に対して神の力が無力だと悟っていくと神を投げ捨てるというような行為も。また感染症で排除される人を鎌倉新興仏教は見捨てなかったのだろうと。それは布教の面と同時にケアの思想があったのではないかと。まあ仏教もそれまでは特権階級のものだったし、念仏をだけを唱えればいいというもんでもなかった。近代は「スペイン風邪」の記述がないのが残念。アンソロジーなので、興味深い所から読めばいいと思う。

2023/05/26

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