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幻夏 (単行本)

幻夏 (単行本)

幻夏 (単行本)

作家
太田愛
出版社
角川書店
発売日
2013-10-29
ISBN
9784041105832
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幻夏 (単行本) / 感想・レビュー

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ウッディ

尚と拓、小学生の兄弟は、ある夏、殺人犯の家族という十字架を抱え、母親の香苗と3人で移り住んだ町で、亮介と出会い、かけがえのない夏休みを過ごす。けれど、休み明けの登校日、河原にランドセルを残して、兄の尚が行方不明になる。それから23年後、なぜか香苗は探偵の鑓水に尚の捜索を依頼し、過去の謎が明らかになる。尚と拓と香苗の家族への優しい思いが切なく、冤罪がなければ彼らと亮介は、どんな夏を過ごしたのだろうと、ラストシーンはそんな幻の夏を思わずにはいられなかった。スピード感のある展開も面白かったです。

2017/12/21

MF

少なくとも1作目と2作目を読んだ限り、太田愛さんの小説は読む人を選ぶように思う。社会の不条理に、弱者を踏みにじる強者に、少数を犠牲にする多数に憤りを覚えたことがあるかないかがあまりにも大きく受け止め方を左右する。安寧を求め多数に埋没しようとする人々が目をそむけたがる種類の本になってしまっている。

2017/05/06

yoshida

太田愛さんは初読みの作家さんです。冤罪が如何にして作られるか。そして家族を守る為に12歳の少年がとった行動に、胸が苦しくなりました。警察官の相馬は12歳の夏に同級生の尚と、その弟の拓と友人になる。尚から父が殺人犯と告白された相馬。忽然と姿を消した12歳の尚。それから23年後、興信所を営む鑓水は尚の母である香苗からら尚を探すよう依頼される。尚の父は無実、冤罪であった。冤罪により狂わされた家族の営み。そして反省のない司直や法曹界の人々に恐ろしさを感じた。尚が消えた場所に刻まれた印の意味に痺れる。一気読みです。

2017/08/06

しんたろー

太田さん2作目は冤罪をテーマにした骨太サスペンスで、前作同様テンポ好く展開 しグイグイ読ませてくれた。司法制度の問題点を突く狙いの犯行も上手いし、尚・ 拓・亮介の思い出が「活き活きとした夏と切ない秋」を醸し出していて、まるで自分 が小学生の時に経験した事のように感じた。「これでもか!」と次々にサスペンスを 盛り上げた前作よりは落ち着いていたが、決してレベルダウンした訳ではなく、情を濃くした印象で、相馬・鑓水・修司の三人組が健在なのも嬉しい。痛ましかった相馬 が刑事に戻れるのはいつのことなのだろうか・・・。

2017/03/22

nobby

これはまた冤罪という重いテーマを一気読み必至!23年前に失踪した小学6年の息子を見つけて欲しいという依頼。多くの不可思議で曖昧な過去と現在が浮かび上がる。そこに共通して残されたメッセージ「//=|」が相馬の少年期へと繋がる。前半の様々な要素の乱発には、なかなか戸惑うばかり。これがほぼ全て伏線となり、見事に回収される展開は圧巻、そして唖然。中盤から何となく明らかになる真実にもう涙だが、それに止まらず押し寄せる悲壮な真相に切なさ極まる…そして読み終わって表紙眺めて哀愁…

2017/03/16

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