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失われた岬

失われた岬

失われた岬

作家
篠田節子
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-10-29
ISBN
9784041109908
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失われた岬 / 感想・レビュー

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starbro

篠田 節子は、新作中心に読んでいる作家です。600頁弱、完読しました。北海道の果ての岬に引き寄せられる人々の過去・現在・未来の警鐘小説、未来は本書のようにディストピアが待っているのでしょうか? https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000356/

2021/11/18

パトラッシュ

謎めいた薬物やカルトに惹き寄せられた家族や友人が失踪する小説は多いが、超現実的なホラーやSF的原因を求めるかリアルな悪意や陰謀を描くかで作家の方向性が異なる。辻村深月や村上春樹は前者で、桐野夏生や篠田節子は後者か。人らしい欲望を失って北海道の岬に消える人びとを追う本作も、戦時中の覚醒剤開発に絡む薬学の暗黒史から外国のスパイ活動まで出ると現実の物語として収拾がつかなくなる。一応の事情は何とか明らかになるが、白頭山噴火という巨大災害で崩壊する結末は物語を放棄したようで『デビルマンレディー』の最終回を思わせた。

2021/12/04

のぶ

北海道の人の入り込めない岬を舞台とした物語で、前半と後半で大きく変化した作品。前半の主人公、美都子の友人夫婦が、姿を消しその消息を突きとめるため、岬に辿り着いた。片やノーベル文学賞受賞の一ノ瀬が授賞式を前に消息を絶つ。彼は、「もう一つの世界に入る」という書置きを残していた。この岬に何があるのか?後半に入り、明らかになる、この岬の謎。そこでは特別な薬草が栽培され、ある薬が精製されている模様だ。時代が過去と未来に幾度も入れ替わり、やや混乱した。とても長いが、現代社会に対する警鐘を鳴らされている気がした。

2021/11/20

うっちー

長すぎだ。主張はもう少し簡潔に

2021/12/20

モルク

生活の変化、転居そして音信不通となった友人夫婦を探す。北海道の辺鄙な田舎町にある岬に消えた夫婦、夫は死体で発見されるも妻はまだそこにいるのか。通信手段は伝書鳩のみ、カルト宗教とのかかわりあいは…謎の薬草は麻薬の原料か、20年経ても変わらぬ姿は不老不死の薬なのか。様々な要素が入り乱れる。なかなか読むスピードが進まず本の分厚さに苦戦する。しかし本書を書くにあたっての資料、文献から、渾身の一冊であることがうかがえた。

2023/03/12

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