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辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版 (角川文庫)

辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版 (角川文庫)

辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版 (角川文庫)

作家
城山三郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-06-15
ISBN
9784041114377
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辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ykmmr (^_^)

ここに描かれている『人物』が「好きな歴史上の人物」である私は、「ロマンがない女」であろうか?自称『現実的』な自分は、『ロマン』や『英雄』と言う言葉よりも、『実績』・やはり『現実』に目を向けてしまうのである。『小説』気分で手に取ったが、どちらかと言うと、著者が、田中の腹心に話を聞き、それを『ルポルタージュ』式で綴っている。中身は、田中の生死を境目とした二部構成。古河市兵衛の開拓から始まった『足尾鉱毒事件』。『殖産興業』の流れの中で、『富』と共に、沢山の『膿』も流した。

2022/08/26

金吾

足尾銅山に訪れる前によんで以来、久しぶりに読みました。城山さんは田中正造を英雄として表現せずに信念を持った人間として書いているように感じました。第2部も含め、既得権益を打破することの困難さを痛感します。

2023/10/13

あきあかね

 「辛酸を神の恩寵と見、それに耐えることによろこびを感じたのか。それとも、佳境は辛酸を重ねた彼岸にこそあるというのか。あるいは、自他ともに破滅に巻きこむことに、破壊を好む人間の底深い欲望の満足があるというのだろうか。 正造がそのいずれを意味したのか、そのすべてをも意味したのか、知る由もない。」 『辛酸』という重々しい表題が軽く思えるくらい、本書で描かれる苦難は凄絶だった。足尾銅山の鉱毒に反対する田中正造をはじめ谷中村の人びとは行政と企業によって塗炭の苦しみを味わうことになる。土を食ってでもと言う⇒

2021/10/03

MASPY

「足尾鉱毒事件」「田中正造」という名前は歴史の教科書で知ってはいたものの、深くは知らず、新装版が出たということでか偶然に出会いました。本書はタイトルでもある「辛酸」と「騒動」の2部構成で、田中正造の死を境に1部と2部に分かれています。解説にある「本書には救いはない。しかし、それでも読み終えた後、魂の奥底に染みるような透明感が残る」。谷中に最後まで残った人々(残留民)に対する国や県などの数々の仕打ちなどが克明で、終始読んでいて苦しかったです。私の人生経験が浅いのか、透明感が残るまでには至らなかったです。

2022/02/11

kana0202

明治以降の公害事件のはじめの方の足尾銅山鉱毒事件。聖書が運動の支えになっていることに興味を持った。

2023/07/05

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