大好きな町に用がある (角川文庫)
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大好きな町に用がある (角川文庫) / 感想・レビュー
のぶ
角田さんの旅に関するエッセイ集。雑誌の表題作の連載にウェブ連載の「角田光代の旅行コラム」を纏めたもの。全体を読み通して角田さんの旅行好きぶりが伝わって来る。旅を楽しんでいるし、それぞれに物語があって楽しい読書だった。30か国以上を訪れているというのだから、ヘビーな旅人だと思う。単なる観光も面白いだろうが、角田さんはマラソンもやっているので、そのマラソン記も興味深かった。驚いたのはフランス、ボルドーでのメドックマラソン。走りながらワインがふるまわれるのには驚いた。厚い本ではないが、内容は充実していた。
2022/03/07
きょん
相変わらず角田さんのエッセイは面白い。何気ない日々の出来事の鋭い観察眼、旅の最中の思わぬ発見なんかを面白く文章にして楽しませてくれる。その国の情景や空気感を感じられて旅っていいなと思わせてくれる。角田さんが大好きだというタイへ一度行ってみたい。海外旅行へ気軽に行かれる日はいったいいつになるんだろう。
2022/04/01
さとか
角田光代さんの旅プチエッセイ。旅の記録というより、その旅で何を感じたかに焦点が当てられている。旅ランの章が特に良かったな☺️この人の本は感想を書くのがとても難しい。なんだか取り留めもない水の流れのような表現をする人だからだ。続編もきっと読みます。
2022/03/22
おいしゃん
旅にまつわるエッセイ集。熱心な読者ではないが、角田さんの作品は好きなので、そのバックボーンになっているであろう、貧乏旅行や現地での体験談はとても興味深い。そして自分とその町が合うかどうか、という肌感覚についてはまさに共感。
2022/03/06
なかなか
2016年に訪れたミャンマーでは、人々に希望の活気が溢れていることに驚き、これはスーチー氏が軟禁から解放され政治の表舞台に戻ってきたからだろうと確信を述べている。それが数年後には激しく揺り戻され、そのことさえ今はヨーロッパでの戦争のニュースに埋もれてしまっている。「私と相性がいい」と著者が住むことさえ考えた香港はもう、ない。ぼくのようにたまーに観光に行くぐらいの人間にとって、海外旅行はもとより夢のような非日常ではあるけれど、この移ろいはどうしたことだろう。
2022/04/29
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