KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 (角川文庫)

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 (角川文庫)

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 (角川文庫)

作家
宮部みゆき
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-06-10
ISBN
9784041120583
amazonで購入する

黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 (角川文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yoshida

三島屋シリーズ第六巻。抜群に面白い。短編三編、標題作が長編として収録。三島屋の変わり百物語。聞き手がおちかから、従兄の富次郎へ引継がれての初作。粒揃いの作品で構成される。やはり白眉は標題作。札差の三男が博打で放蕩する。金策に向かった道中、謎の屋敷に迷い込む。同じく迷い込んだ者が他に五人。何故か帰れぬ状況に加え不可思議な現象が続く。やがて彼等は一様に罪を犯し、屋敷の主に呼ばれたことを知る。罪を告白し悔いた者には死が訪れる。それぞれの罪、人の負の側面に慄く。丹念な描写に筆力を感じる。導入は長いが読ませる力作。

2023/01/12

おもしろくて…でもチョットこわい! このシリーズ大好きです。

2022/07/13

ふう

シリーズ6。聞き手がおちかから富次郎に替わり、さてどんな語り手が、どんな話がやって来るのか楽しみ半分怖さ半分で読み始めました。怖かった!4話目の表題作では、繰り返し押し寄せてくる恐ろしさに疲れてしまったほど。当然、めでたしめでたしとはいかない結末もやるせないものでした。「おまえの罪を白状せよ」と言われても、それを裁くのはあなたではないと、闇に向かって叫びたくなりました。『同行二人』は恐ろしさより悲しさがこみ上げてきました。誰をも恨めず、自分を責めて生きていく…。でも、それが一番人間らしい生き方だと思います

2022/10/24

酔拳

面妖な話を話して聞捨てる百物語。今回から、聞き手が富次郎にかわり、おちか の時とは雰囲気が変わったが、富次郎はストレートに話を聞くスタンスだからか、話がもっと怖く感じられる。4つの話が収録されているが、私は、「同行二人」の話が恐怖もあったが、最後は救われた気持ちになれたので、一番よかった。一番長い話、黒武御神火御殿は、一番恐怖のある話で、残像までもが脳裏に浮かぶ筆致で頭から離れない話でした。でも、次から次によく、怖い話をよく書けるなぁとさすがです。七の続もどんな話がでてくるか?楽しみです。

2024/03/19

眠る山猫屋

富次郎坊っちゃんに代わった三島屋・百物語の聴き手。う~ん悪くはないんだけどなぁ。おちかのように背負ったものが無い分、明るく軽い・・・これからの成長に期待しよう。さて訪れた客たちのもたらす怪異は富次郎には荷が過ぎるくらいに重い。家族がキーワードになっているからか。最初の二話は家族が滅びる物語だし、三話目は家族を喪った喪失(から立ち直る)の話。そして最後にくる表題作は家族のようになった人々の物語。その後を生き延びた人々の辛さ切なさは流石のストーリーテラー。末尾に今までの小内容が付き、再読意欲を掻き立てられた。

2022/06/18

感想・レビューをもっと見る