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ひどい民話を語る会

ひどい民話を語る会

ひどい民話を語る会

作家
京極夏彦
多田克己
村上健司
黒史郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-10-28
ISBN
9784041123270
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「ひどい民話を語る会」のおすすめレビュー

ニートや半グレの桃太郎も!? サービス精神がエスカレートした“ひどい民話”を、京極夏彦らが語る

『ひどい民話を語る会』(金丸祐基/KADOKAWA)

 話が面白い人は魅力的だ。才能なのだろう。内容は大したことがないのに、その人が話すだけで、なぜだか聞き入ってしまう。

 面白い話をして、人を楽しませたい。それは、どうやら古来、人々の欲望だったようだ。“ひどい民話”を京極夏彦氏、多田克己氏、村上健司氏、黒史郎氏らが座談形式で語る『ひどい民話を語る会』(KADOKAWA)によると、その昔……「ネットもゲームもテレビもラジオも漫画本も小説本もなーんにもなかった時代」のエンターテインメントの本流は「話」。面白い話は受け継がれ、広がり、磨かれて、文学や口承文芸となった。そして、“爺ちゃん婆ちゃんの適当な話”は民俗学者に採集・分類された。

 民話の中には昔話が含まれ、本書によれば、昔話の構成要素は置換できるため、類話が豊富に生まれた。爺ちゃん婆ちゃんは、語って聞かせる子どもを喜ばせるため、時にはサービス精神がエスカレートし、“ひどい民話”が次々生まれてきた、という。

 例えば、昔話の代表格である「桃太郎」には数多くの類話があるそうだが、中にはサービス精神がヒー…

2022/10/28

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ひどい民話を語る会 / 感想・レビュー

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mint☆

おいおい本当に酷いな(笑)雑誌か何かで紹介されていて読んだけどこんな内容だとは…。前半はシモ系、後半は変な民話が多い。きな粉が出てくるとだいたい酷い話になるとか、昔話の桃太郎は、お婆さんは川へ洗濯に、お爺さんは山へ芝刈りに行ったのには理由があるのに、酷くて削除されちゃったというのは興味深い。「民話集は爺さん婆さんの磨かれたセンスから生まれた珠玉のアンソロジー」だそうです。

2023/04/30

☆よいこ

お化け界隈の専門家が民話を語る座談会3回分。艶話は今回は無しで主にシモの話wというかそればっかり[第1部:桃太郎/犬婿入/逆さ犬/焼酎の話/パナンペとペナンペ/雁汁/三人坊主/屁っぴり嫁/涼み袋/林檎の怪/糞を食って犬になる]コラムも面白い[第2部:豆粉の置き場所/篩(ふるい)借り/草刈ろう/婆汁/馬鹿息子/釈迦と弥勒/ねぎに土を/長い頭/嘘つき小僧/みとこうもん/福は寝て待て/乳飲む爺さ/人糞のご神体/終わりの言葉]桃太郎の前日譚[第3部:お化け好きを虜にする民話の魅力とは]まあ大体こんなもんだべ

2022/12/21

33 kouch

思っていた以上に酷く、ナンセンスなものが多い。 一体昔の人は潜在意識の中で何を伝えたかったのだろうか…と思いを巡らす。因果応報になっていないものも多く真意が難しい。ただ口伝や書物でこんなに品位のない話が長く伝わるなんて凄い。大正以降の純文学よりも長く庶民の中を生き続けていると言え、ある意味文学を超える普遍的価値があるのでは?と思ってしまう。現在のようにメディアがない。そんな中で御爺御婆が子供に笑ってもらうため必死に編み出したエンタメ、それがシモだらけの民話なんだろう。ゆる~く笑いたい方にお勧め。

2023/05/09

Kazuko Ohta

MC京極さん、盛ってますよね!?というぐらいヒドい。ヒドすぎて笑ってしまう数々の民話。芸人がウ○コやオナラをネタにするたびに卑怯だと思っていました。だってそっちの方向に持って行けば、芸人の力量に関係なくウケるから。だけどこれだけ昔から皆が好きならば、下ネタに走るのは致し方のないことに思えてきます。「吸い込ん屁」なんて声をあげて笑っちゃって、なんたる不覚(笑)。あまりにウ○コを食べる話が出てくるから、『劇場版テレクラキャノンボール2013』を観てオエ〜っと言いながら死ぬほど笑ったときのことを思い出しました。

2023/02/17

榊原 香織

思わず笑う。 上品な柳田國男が無視したような、尾籠な話、不条理な話などを語る会。 桃太郎だって何パターンもあり、ニートだったり、殺人者だったり。 各人、受け狙いで話を盛り、変わっていくのが民話なのかなw

2023/02/28

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