金色の魔術師 (角川文庫)
金色の魔術師 (角川文庫) / 感想・レビュー
宗次郎
横溝正史のジュブナイル物。警察の行動や事件の内容、さらに子供の活躍をうまくバランスを取りながら書かなければならないのは大変な作業だろうと感じる。しかしながら今まで読んだ横溝正史のジュブナイル物の中では個人的には一番面白かった。誘拐されるだけでなく溶けたり消えたりハラハラワクワクです。そして何よりこのカバーが最高に良い。
2023/06/17
marty@もぶおん学
昭和26年1月に発表されたジュブナイル作品『大迷宮』とつながっており、主人公役は立花滋少年が続投しているが、敵役は怪獣男爵ではなく、金色の魔術師という別の怪人。悪魔崇拝に傾倒した老博士が、7人の少年少女たちを誘拐して生贄に捧げようとするが、一見異常者によるものと思われる犯行に隠された真の目的は……? というのが本作の胆。金田一耕助は体調を崩して関西で療養中と言う設定であり、満を持しての登場は後半になってから。金色の魔術師の正体は分かりやすいが、7カ所の礼拝所の謎はちょっと凝っている。
2024/03/17
奥田智徳
横溝さんのジュブナイル作品の中でも、特に面白かった。黒猫先生のキャラが良かった。シリーズ化して欲しかったなぁと思いつつ。犯人は途中で分かったけど、今回は仕掛け、ストーリーが良かった。より江戸川さんへのオマージュが感じられる。
2023/10/01
hagiwalionV2
横溝正史流の少年探偵団。礼拝堂の配置が少年少女の心をくすぐるようなものがモチーフになっていてよかった。
2023/09/05
まめやっこ
何日もかけて就寝前にちょこちょこ読んでいたので、ちっとも頭に入らなかった。読むたびに子供がさらわれてどこかの屋敷の階段下ってへんな部屋があって…?みたいな感じ。以前どこかに書きましたが「こんなん乱歩に任せときゃよかったのに」しか思えませんでした。横溝代表作を読んでこんなこと感じたことなかったのになぁ。ジュブナイルになったとたんヘンテコな作品になっちゃうのはなぜなんだ。
2022/11/20
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