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荒城に白百合ありて (角川文庫)

荒城に白百合ありて (角川文庫)

荒城に白百合ありて (角川文庫)

作家
須賀しのぶ
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-11-22
ISBN
9784041130063
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荒城に白百合ありて (角川文庫) / 感想・レビュー

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優希

切なくなってしまいました。心が空虚な鏡子と、ただひとりその想いを理解できる伊織の出会いにじんわりきてしまいました。会津と薩摩。『ロミオとジュリエット』を連想しますね。ラスト1行まで引きつけられます。面白かったです。

2023/03/17

kira

「革命前夜」以来の須賀しのぶさん。幕末の江戸、安政の大地震の夜に出会った青垣鏡子と岡元伊織。激動の世にあって、何にも熱を持たず何にも心を動かされず、ただ終末だけに憧れを抱く自身に気づいた10歳の鏡子と、見透かす伊織。歴史をなぞって物語は淡々と進み、合間に鏡子と伊織の触れ合いが挟まる感じで全然甘くない話の為中盤まで面白さがわからず。だが「序」から繋がる399p以降が凄烈で美しい。ここまで全部前置きですよねって思っちゃったぐらい凝縮された心のやりとりに持っていかれる。最後の一文のためにあったお話なんだろうな。

2022/12/19

tomo

☆☆☆☆ 4.4 薩摩や会津の方言に苦労しながら、全然知らなかった新撰組の創始者、清河八郎の素性が垣間見えたし、長州と会津の軋轢についても少しは分かった。(幕末についての知識不足を痛感。) 若い頃は感じなかったと思いますが、見事に死ぬために今を生きるという気持ちがわかる気がする。少ーしだけ。

2023/08/07

ツバサ

性別、年齢、立場、違う部分はあるが、魂は同じ男女が時代に振り回されて生きながらに苦しんでいるが、最後に下した決断は必然だったのかなと。

2022/11/25

HaruNuevo

お互いに心の中に絶望的とも言える虚淵を抱えた会津の少女と薩摩の青年との出会いから、二人の迎えた結末までを、二人の人生の歩みと心情を交互に描きながら、鮮烈に描き切りつつ、幕末という時代も見事に切り取った作品。世が世なら、主人公二人はサイコパスになり得たかもしれない。 会津家訓として有名な初代藩主保科正之の遺訓も、幕末に至っては、藩と人々を閉じ込める古き容れ物であったのかもしれない。我々は、その言葉に縛られることのないが故に、その言葉に輝きを感じることができるのかもしれない。

2023/01/12

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