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少女地獄 (角川文庫)

少女地獄 (角川文庫)

少女地獄 (角川文庫)

作家
夢野久作
出版社
KADOKAWA
発売日
1976-11-29
ISBN
9784041366059
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あらすじ

可憐なる美少女”姫草ユリ子”は、すべての患者、いな接触するすべての人間に好意を抱かせる、天才的な看護婦だった。その秘密は、彼女の病的な虚言癖にあった。一つのウソを支えるために、もう一つの新しいウソをつく。無限に増幅されたウソの果ては、もう、虚構世界を完成させるための自殺しかない。そして、その遺言状もまた……。〈夢幻〉の世界を華やかに再現する夢野久作。書簡体形式で書いた表題作ほか、男女の宿命的断層を妖麗に描いた「女坑主」「童貞」を収める傑作集。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved

ジャンル

少女地獄 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

この作品は構成、文体ともに所謂、戦前期の「探偵小説」なるものであろう。もちろん、だからといってここに探偵が登場してくるわけではないが。作品集『少女地獄』の中では、巻頭の「何んでも無い」が読み物として一番面白いが、読む前の期待を満たしたかというと、やや拍子抜けの感も否めなかった。

2012/02/21

Tsuyoshi

表題作を含め3編。特に最後の「火星の女」がよかった。幼少から身体的特徴をネタに苛められ空虚感に満ちていた主人公の少女が聖職者と敬慕された校長の薄汚い本性を知ってしまい凶行に及ぶ話で、最後まで何とか信じようとする少女の純真さが不憫でしょうがないだけに少女の気持ちを踏みにじった校長においては激しく憤りを覚えた。

2018/07/01

kaizen@名古屋de朝活読書会

短編4話。少女地獄、道程、けむりを吐かぬ煙突、女抗主。少女地獄は、Jブンガクを見て,始めて読みました。 虚栄と欺瞞を直球で書いたものだと感じた。 いつの時代も,文学は人の本性を表すものかもしれない。 自殺した少女の遺書を持ってきた男。 中身は自殺に関する事項と2人の男との関係。 暗く、暗く、暗い。解説:松田修。

2010/09/07

カナン

音も香もなく忍び込み、現実に蕩けて混ざってしまう嘘の少女。何もかもが嘘で、その嘘は毒でその嘘は甘露。昭和の時代に息衝いた、透明感溢れる、けれどどろどろとした、頁を捲る指先から脳へ臓腑へと沁みわたり吐き気を催すような「少女」という存在の不気味な厭らしさ。熟し過ぎながらも腐る時を忘れてしまった真っ赤な果実。よぉく見るとその果実はほんのりと艶やかに頬を赤らめた初々しい小娘の顔をしているようで、崩してしまうのが惜しいと錯覚するほどに楚々として清らかで…あぁでもそうだ、嘘の少女は、別にもう少女ですらもないのですよ。

2013/07/31

里愛乍

やはり文体だろうか。ここまでカタカナやリーダーが効果的に演出された小説は類を見ないと思います。耽美さとおどろおどろしさが見事に調和されていて、怖いんだけど美しい。グロテスクで愛らしい。モウこの笑い声なんて、文字が視界を通して耳について離れなくなりそうです。ストーリー展開も大概ですが、表現力が凄まじい。なんとなく楳図かずお画が終始イメージされて仕方なかったのですが!この唯一無二の世界観、じっくり浸らせていただきました。

2017/08/28

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