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泣く大人 (角川文庫)

泣く大人 (角川文庫)

泣く大人 (角川文庫)

作家
江國香織
出版社
KADOKAWA
発売日
2004-08-22
ISBN
9784043480043
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泣く大人 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

私にとって江國さんは共感のひと。自分でも気づいてなかった感性が、心の底の見えない部分からそっと掬い出されてはっとさせられる。 彼女の何でもないような日常が、その視点を通して感性で紡がれることで、ふっくりとした幸福感を生むような。読書日記を読むだけで幸福な気持ちになれるなんて、得難いひとだと思う。 とりあえずいちじくやシャクっとした梨が食べたくなったし、レーズンバターは頭に居座って尋常じゃない誘惑だし、お風呂での読書はいつもより長めになった。

2019/10/09

30代の頃の江國さんの考え方、好みがとてもよくわかるエッセイ。ふんわりしたイメージじゃなく、どちらかというと白黒ハッキリさせて率直な意見をズバッと言う強さを感じて、なるほどなと共感したり、男の目から見ると首をかしげる部分もちょっとだけあったり、でもそこが彼女らしい魅力なんだろうと納得もできた。四部構成になっており、男性観を書いた「男友達の部屋」には一番笑い、「ほしいもののこと」には共感する部分が多く、彼女の読書評となる「日ざしの匂いの、仄暗い場所」は未読の本が多くて興味深かった。

2013/10/09

オリーブ子

『泣かない子供』から5年後のエッセイ集。 前も思ったけど、2〜5ページくらいのエッセイがいっぱい並ぶのは、読みにくい。世界に浸ると、はい次の話題、さぁ次の話題…。なんだか目まぐるしい。 ただ、「男友達の部屋」の章は面白いかった。江國さんの描く世界と、リアルな江國さんの世界の両方が感じられる。確かに、恋を経る、経らずにかかわらず、気持ちの良い男友達の大切さには深く同意。 「ほしいもののこと」の章は、それだけで、ひとつの物語として、楽しく読めた。

2016/03/01

優希

雰囲気のある文章で日常がつづられているのが良かったです。大人にだけ許された贅沢を愉しむ日々、哀しみや憂鬱になる時間をも愛しんでいるのが素敵でした。丁寧にこだわりながら過ごす毎日だからこそ豊かな時間を過ごせるのですね。最後の読書日記で読みたい本が増えました。江國さんの日々は常に優しいきらめきで満ちているのですね。ゆったりとした時間を味わいながら読みたいエッセイです。

2015/03/29

エドワード

泣かない子供だった江國さんは、泣く大人になった。私もいい歳して、映画を見て泣き、長女の卒業式で泣き、ホント泣く大人だ。エッセイは四部に分かれ、「男友達の部屋」が、反省させられる点が多く、最も示唆に富んでいる。(トホホ…)夫婦や恋人だったら「違い」は喧嘩の種になるが、友達なら気にならない。なるほど!「仲間好きな男」が苦手との指摘には、孤独が苦にならない私は多いに共感する。特殊な仲間としょっちゅうイベントするヤツ。いるいる、嫌味だよね。「少年の心」を持っていると自負する男、という指摘はちょっと耳にイタイな。

2014/10/17

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