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ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

作家
柳広司
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2011-06-23
ISBN
9784043829064
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ジョーカー・ゲーム (角川文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

2009年このミス国内第2位。 スタイリッシュなスパイ小説という 書評があったが、まさに 言い得て妙である。 結城中佐が作った帝国陸軍 内の「D機関」。 陸軍中野学校の校風を モデルにした隊員たちの 物事に動じない姿勢が物語に リズムを与える。 「存在してはならない」 スパイと、彼らを束ねる結城 中佐の存在感が緊迫感を 与えて小気味良い。 次はどう意表をついた どういった結末を用意してくれるのか…毎回のミスリードが楽しい、 そんな短編集だった。

2015/02/21

扉のこちら側

2018年220冊め。もともとHUMINT作品が好きなので楽しんで読めた。連作短編であり、スパイである彼らの背景は作中で語られることはないが、書かれないとなると余計に気になってしまう。上海を舞台の『魔都』の混沌とした街の雰囲気が好き。続編があるようなので後程読んでいきたい。

2018/06/26

ehirano1

"スパイは見ない存在"、”とらわれるな”、この2つが作中何度も何度も繰り返されます。特に後者では「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが・・・自分自身であることを放棄することだ(p254)」とある一方、「しかし、それは同時にこの世の何ものも信じないこと-愛情や憎しみを取るに足りないものとして切り捨て、・・・・(p271)」とあります。一見矛盾しているようですが、何事も表裏一体であることを考慮すれば納得。結局、開高健の言う「何かを得るためには何かを捨てなきゃならない」ということなんでしょうね。

2016/02/14

zero1

日本では珍しい本格スパイ小説。再読でも興味深く読める。時は戦前。D機関と呼ばれるスパイ養成所に集まった男たちは訓練の後、各国で任務を遂行する。創設者は「魔王」と呼ばれる結城中佐。「死ぬな、殺すな」というのは斬新。私は囚われていることが多く反省。ドアに髪の毛を挟むとか、階段は何段あったかなど他の推理小説に出てきた話も紹介されている。天皇制を喝破した部分は時代を考えれば痛快。解説は元外務省分析官の佐藤優。結城のモデルが秋草少将であり、陸軍中野学校をベースにしていると述べている。続きもあるのでいつか紹介したい。

2018/11/13

HoneyBear

スパイスの効いた短篇集。徹底的に合理性を追求する姿勢が気持ち良い。ただ短編の限界か少し呆気なさも感じた。

2014/08/04

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