読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

鬼と日本人 (角川ソフィア文庫)

鬼と日本人 (角川ソフィア文庫)

鬼と日本人 (角川ソフィア文庫)

作家
小松和彦
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-07-24
ISBN
9784044004026
amazonで購入する Kindle版を購入する

「鬼と日本人 (角川ソフィア文庫)」のおすすめレビュー

鬼は今もあなたのすぐ後ろにいる! 歴史上の鬼を読み解いてみると――

『鬼と日本人』(小松和彦/KADOKAWA)

 鬼は、古代から日本人とともにその歴史を歩んできた。古くは『日本書紀』や『風土記』などに登場し、現代にいたるまでさまざまな物語や会話の中で語られている。私たちの生活の中でも、「鬼の居ぬ間に洗濯」「鬼の首を取ったよう」などの鬼が入ったことわざを使ったり、指導の厳しい先生を「鬼のようだ」とたとえたりすることもある。それくらい、鬼の存在は身近なものだ。日本人は、誰しもが子供の頃から絵本などで鬼に触れているので、そのイメージもある程度共通している。たくましい体つきや、醜悪な顔、頭に生えた角、鋭い牙――。

 鬼は、私たち日本人にとって、昔から“恐ろしいもの”の象徴であり続けてきた。本書『鬼と日本人』(小松和彦/KADOKAWA)は、こうした鬼という存在を切り口に、その背後にある“人の歴史”をひもといていく。

■「鬼」は「人」の反対概念

 著者によれば、鬼は、日本人が抱いている「人」の概念を否定するもの――すなわち、反社会的・反道徳的な存在として造形されたものなのだという。例えば、有名な「酒呑童子」は、南北朝時代の絵巻…

2018/8/21

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

鬼と日本人 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

テツ

鬼について。鬼的な姿のモノは節分の豆撒きで被るお面などで目にするし、「心を鬼にして」「鬼の目にも涙」などといった言葉を通しても日本人にとっては馴染み深い筈。それでも鬼とは何なのかということについて聞かれても大多数の人は答えられないだろう。人間には出来ないことを行う人間とは思えない力を持つ鬼たち。しかし彼らのベースとなる姿は角がある程度で基本的に人と同じだ。力の象徴。神ほどには遠くはない力。荒ぶりまつろわぬものどもの溢れ出すような力。人間と近い姿で人間には決してできないことを行うというのが鬼の肝な気がした。

2020/03/13

春風

「鬼」とは大昔から日本人が特定の現象や存在に対して用いた民族語彙・民族概念。赤ら顔で牛の角が生え、虎柄の穿き物に身を包むというキャラクターに止まらない。むしろ、学術用語・分析操作概念である「妖怪」という大分類と多く重複する概念でもある。しかし民族に依存する語彙・概念であるという特性上、指示範囲・意味内容については、時代と土地によって差があり把握しづらい。本書はそんな鬼に対する小論考を集録したものであり鬼を体系的に理解できるものではないが、人の反対概念として、片側人間を通して等、本質に迫るものとなっている。

2019/12/01

スプリント

鬼の文化史です。よく知られている伝承を取り上げ考察をしていてどの章も面白かったです。 生物学的にみると角がある生き物のほとんどは草食動物らしいですが、角=凶暴性が定着した所以を知りたいですね。牙から転化したんでしょうか・・・。

2018/10/14

宗次郎

福子宝子の概念は日本よりも海外の方が大きかった気がするので比べたりすると面白いかもしれないがそれは文化人類学か。今回はなぜだか読むのにとても力を使った。基礎がないからだろう。そろそろ悪霊論にも手をだそうかしら。

2018/10/10

鬼の本。平安時代に一大勢力を誇った鬼の勢力が衰退したのではなく、鬼と呼ばれていた化け物達の細分化&鬼イメージの固定化(牛の角+虎皮)による鬼分類の範囲縮小という捉え方はなかった。基本的に鬼の最盛期にあたる平安時代が主軸のせいか、別書で触れてた紅葉等の人から変化した鬼の考察が少なめなのが残念。

2018/09/04

感想・レビューをもっと見る