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曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 51)

曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 51)

曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 51)

作家
近松門左衛門
諏訪春雄
出版社
角川学芸出版
発売日
2007-03-24
ISBN
9784044011031
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曾根崎心中 冥途の飛脚 心中天の網島 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 51) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

子供の頃にジュニア版で読んだ時は、ダメ男に献身的に尽くす女の機微や信頼していた人にお金を貸して貰っても返しさないどころか、ばっくれる心情も分からなかった。それは今も変わらない。苦界にいる女たちは惚れた男に夢を見るしかなかったのか。浮世では苦しくとも来世では・・・。そんな淡くも鮮烈な望みを抱く彼女達の儚さに対し、その場しのぎでやり過ごす内にのっぴきならない状況までに自分を追い込む男のなんて弱いことか。そして愛に殉じたと信じた女達の死に様の余りの惨たらしさは無念としか言えない。

2018/05/01

NAO

「曽根崎心中」なんといっても、足元の縁下に隠れている徳兵衛にお初が足の先で「一緒に死ぬ覚悟があるか」と確認する場面がいい。お初の優しさ、徳兵衛の無念さがにじみだすお初と徳兵衛の純愛の極みといったところ。「心中天の網島」恋仲の二人より、恋敵の遊女相手でも義理を通そうとする妻のおさんの心情が胸を打つ。一方、髷を切り落とし「もう坊主になったからには妻子への義理はない」と言ってのける治兵衛の薄情さ、身勝手さ。「曽根崎心中」の観音霊場巡り、「心中天の網島」の名残の橋づくしなどの「道行き」も五七調の流麗な文が美しい。

2018/05/14

れみ

近松門左衛門による浄瑠璃のなかから、心中や犯罪を扱った世話物三編。遊女とその客が恋仲になって抜き差しならない状況に陥って心中しよう…となるのはすべて同じ。同じだけどお芝居として見るにはそのパターン化されているところに安心感があるかも。だけど本文は義太夫節の感じが分からないと少し掴みづらい部分もある。やっぱり演じられるのを見聞きしないとなあ。

2014/12/19

Nyah

天満屋お抱え遊女お初は、徳兵衛と数年越しの付合いで深く愛し合っている。徳兵衛が勤める店の主人姪と持参金付きの結婚話が出ていたが、お初がいると、その話を断ろうとしたが、持参金返金の上、大阪から出ていけと言われる。実家から持参金を取返した矢先、兄弟同然の九平次に請われ大金を貸してしまう。しかしこれは詐欺であり、貸した証拠がないと返金されず。二人は死ぬしかないと追い詰められ、曽根崎の森で心中する。若い二人は冷静になってモノを考えられない。心中なんてヒトゴトだったのにあっという間に追い詰められて‥。恋に酔うな😫

2023/11/12

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慣れない浄瑠璃。かなり背伸びして読んでます。リズムを大切にというアドバイスも😅💦現物の舞台を観たことないとかないません。一度は行かなくてはと思います💦『曾根崎心中』を中心に読みました。江戸時代ブームを起こした『心中』正直な気持ち心中なんてという思い…でした。しかしながらちゃんと文章で向き合ってみれば…美しく強い遊女のお初がかっこよくて、特にお初の心情が伝わってきて共感します。観音巡りの口上から美しい言葉の描写。本を手に取ってやっとこトレンドとなった所以を感じてます✴→

2022/12/12

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