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「伝説」はなぜ生まれたか

「伝説」はなぜ生まれたか

「伝説」はなぜ生まれたか

作家
小松和彦
出版社
角川学芸出版
発売日
2013-03-23
ISBN
9784046532732
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「伝説」はなぜ生まれたか / 感想・レビュー

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kuppy

日照り、洪水など荒ぶる自然を異界の化け物(鬼猿、九頭龍等)に映し、生贄を捧げてきた。時に外部から来たヒーローが化け物を倒し村の長となっていく、それが王権に昇華されたものがスサノオの八岐大蛇伝説である。最後には研究の端緒であり、これはラフスケッチであると中途半端に終わってしまい消化不良の感があった。猿が悪者になるケースが多いのは農作物を荒らしたりと憎悪の対象になりやすかったからか。

2023/09/08

in medio tutissimus ibis.

伝説はなぜ生まれたか、を主題にしているのは序章だけであとはまあいろんな場所やモチーフの伝説に関する論文。で、その序章が一番難物。一番読むのに時間がかかったが結局よくわかんなかったぜ。伝説はなぜ生まれるのか……。第五章の王の身代わりとしての生贄論はそれはそれとして面白いとおもうけれども、気になったのは伝承の変遷に王権によるプロパガンダを疑うなら、そもそも生贄なんかも本当にあったのかっていうところ。ミノタウロスの神話はアテネによるプロパガンダで、迷宮は迷いようのない構造してたし、単なる成人式場でした、みたいな

2020/03/04

らむだ

第五章・天皇と異界における生贄・身代わりの考察は圧巻。ぜひ、発展形の考察を読みたい。 ―――猿鬼伝説。天竺。九頭龍。琵琶。天皇と異界。

2016/05/21

メルセ・ひすい

初出…岩波講座 文化人類学 第10巻 日本妖怪学大全 小学館2003年 日本人の異界観 せりか書房 人と水Ⅲ 水と文化 勉誠出版 2010年 琵琶をめぐる怪異の物語 夢枕獏変 琵琶奇談 日本出版社 2006年 柳田曰く…民俗学の研究に誘われたのは、伝説を含む広義の「説話の魅力」に取りつかれてしまったからである。能登の洞窟にひそむ猿鬼、戸隠の山に棲む九頭龍、琵琶に宿る精霊…。物語ることの意味を解きあかす神話学を背景に、日本人が愛する伝説を読み直し、民衆の心性と歴史、王権と人身御供の秘密にせまる画期的伝承論。

2013/05/02

takao

論文集であり、文章はちと難しい。伝説の解釈の作法みたいなものは垣間見ることができる。

2018/10/03

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