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花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想 (角川選書 488)

花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想 (角川選書 488)

花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想 (角川選書 488)

作家
竹内整一
出版社
KADOKAWA/角川学芸出版
発売日
2011-03-25
ISBN
9784047034884
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花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想 (角川選書 488) / 感想・レビュー

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那由田 忠

無常観の背景に無限な自然・宇宙が人間を動かすという見方があり、人間が極小な存在でも「かけがえのなさ」によって、懸命に生きる力を得るという考え方が生まれる。考える力を根拠にしたパスカルとの違いが、日本人の考え方の基底にあると気づいた。その意味で、題名の意味が私にはよく理解できない。しあわせなどの言葉の語源からの説明は面白いが、さようならを特別視するのはどうだろう。別れる状況へのある種のこだわりを語る点は面白いけど、どの国でもそれを解消するための表現にも思えるなあ。

2019/08/24

オオトリちゃん

人生は空しくはかない。時折禍々しい負の想念が心の中で渦を巻いては、宇宙空間の暗黒ほどの虚無の孔を拡げて立ち去っていく。曖昧な生の輪郭は、深い闇に呑まれて益々、薄ぼんやりと霞んで見えなくなってしまう。私達はただ無力に、この茫漠とした人生の荒野の前で、立ち尽くす事しか出来ないのか?否!断じて否だァ!この世の全てが無情だと言うのなら、まずはそれを真摯に受け止めてみたい。いつか全ての営みは虚無の内に収斂される。全てを手離すその痛みやかなしみが胸の底から溢れたら、私はそれを笑って祝福しよう。私の生はそこから始まる。

2015/12/31

はるわか

日本人の無常観、「色即是空 空即是色」、死んだら無になるという死生観、人間はなお荘厳である。「みずから」為すと「おのずから」成る、自己と自然と。霊妙性(いのち)、能動性、一隅性、一回性(唯一無二性)、稀有性(ありがたさ/因縁、時間)、関係性(魂)。「はかない」「しあはせ」「めでたし」「祝う」「面白し」「幸う/幸い」「むすひ」「尊し」。「みずから」と「おのずから」の「あわい(相克)」。

2015/02/25

雁ヶ音

大学時代のゼミでお世話になった先生からいただいた本。何年も経ってから、少しずつ少しずつ読み進めて、ようやく読み終わった。 日本独特の思想や物事の捉え方について、言葉の語源や文学を示しながら読み解く。 一言で「無常」といっても実はそれほど寂しいものではなく、やはりどこかで人とつながっているからこそ生まれた思想なんじゃないかと感じた。

2019/05/14

松宇正一

★★

2014/04/21

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