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キリンの子 鳥居歌集

キリンの子 鳥居歌集

キリンの子 鳥居歌集

作家
鳥居
出版社
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
発売日
2016-02-09
ISBN
9784048656337
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キリンの子 鳥居歌集 / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

作者の過酷な人生が伝わってくる歌集。特に自殺した友人のことを詠んだ「紺の制服」に収められた歌は重たく、悲しくて強烈な印象を残す。自ら命を絶ってしまった母のことも多く詠まれており、母に対する思い入れの強さを感じた。作者にとって死や暴力は身近なもので、心に受けた深い傷を昇華するためにこれらの歌を詠んだのだろう。歌を詠むことで鳥居の人生は救われたのだろうか。「目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の色はかあさんのいろ」

2016/07/05

ハイランド

言葉が痛い。割れたガラスの破片で魂を傷つけ、噴き出した血で書いたような三十一文字。生と死の本質をえぐり出したような歌を前に、読み手は戦慄せざるを得ない。この世界が想像ではなく、全て彼女の実体験から生み出されたものだということにまた驚愕である。鳥居という歌人が、歌を詠むことで生きてこられたというなら、言葉の力、短歌という文学形式が持つ力を感じざるを得ない。衝撃の読書体験でした。漆黒の中にぽつんと光る家の灯りのような暖かい歌がところどころにあるのに救われる。彼女がこれからどんな歌を詠んでいくのか楽しみである。

2017/01/20

いつでも母さん

読友さんのレビューに誘われて手に取る。一度では噛みきれない。だが続けては痛くて読めない。だめだ!眼を背けるな。心を閉ざすな。耳を澄ませ。良い歳をした自分だが読後感は重い。そうさ、何度でも手に取ろう。何度でも噛みしめてみるさ。何度でも・・

2016/04/30

積読亭くま吉(●´(エ)`●)

★★★★作者の背景を知らなくとも、底のない井戸を覗き込むような、その歌の孤独に瞬く間に引き込まれ息を呑む。昏いその歌の世界は決して不安定では無く、不必要に尖りもしない。美しく飾られた訳でも無いのに、繊細なそれは、悲しい境遇に酔う事も無く、ただ淡々と己の「生」と向き合う。幼き頃を歌っただろう歌たちの、その思いにただただうたれる。寄り添って抱きしめて、この人の悲しみを全部吸い取る獏になれたら良いのに

2017/01/05

kaizen@名古屋de朝活読書会

#鳥居 #短歌 入水後に助けてくれた人たちは「寒い」と話す夜の浜辺で 靴底に砂や海藻沈めたまま入水後の冬迎えたブーツ 錆びているブーツの金具入水した深夜の海を忘れずにいて 音もなく涙を流す我がいて授業は進む次は25ページ クラス中「いつも通り」を装って浮標のごとく我は泣きおり 水とお茶売り切れになる自販機は大人が多く居る階のもの 昼休み「家族はみんな死んでん」と水を飲みつつクラスメイトに

2016/08/12

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