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東京百景 (角川文庫)

東京百景 (角川文庫)

東京百景 (角川文庫)

作家
又吉直樹
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-04-10
ISBN
9784048967709
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東京百景 (角川文庫) / 感想・レビュー

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タカユキ

「ドブの底を這うような日々を送っていた」伝わってくる文章。人間・又吉直樹が素直な気持ちを内向的で不器用な為に苦労した東京の記憶と共に描いている。ギャグやSF。詩もあり、切なくて寂しいような優しい文章が全体を包み込む。特に好きなのは「池尻大橋の小さな部屋」。あまりにも不器用な「僕」と「キミ」の関係。文庫版の刊行にあたり加筆された相方・綾部への文章も愛情を感じる。「東京は果てしなく残酷で時折楽しく稀に優しい。ただその気まぐれな優しさが途方もなく深いから嫌いになれない」。読者それぞれに「東京百景」があると感じた

2020/05/31

テディ

又吉さんが上京してからの日々を百景として描く。どこの場所もよく知っており見る人の置かれた環境や時間軸で感じる風景が多様である事を感じた。三鷹のアパートが太宰治の住居跡であった所は、又吉さんが執筆家となる巡り合わせであり、頻繁に職務質問を受けていた件は個性の一つかもしれない。ピースの相方の綾部が登場しないのは偶然ではなく芸人と作家の自分を区分けした明確な必然かもしれない。読んでいて挫折や試練よりも僅かな光が見出されるのは何故なのか。書き手が実直で素朴な感性を持ちつつも強く生きている証左かもしれない。眩しい。

2020/09/10

ponpon

又吉さんの文庫新刊。芸人を志し上京してからの遍歴・思い出を東京の随所の情景と共に語る私小説群。夢の実現を目指しつつも、故郷から離れた大都会で生きる若者の不安等の様々な感情が綴られていますが、随所に記憶に残る言葉が散りばめられ素敵な文章だと感じました。やはりNo.76「池尻大橋の小さな部屋」が、想いを吐き出している感じで良いです。また綾部さんの登場機会が僅かなのは不自然に感じていたのですが納得。二人の絆がどういうものか窺いしれます。綾部さんと西加奈子さんとの出会いが又吉さんを形成したのかな。心に沁みる一冊。

2020/06/29

ミライ

又吉直樹さんが2013年に発表した東京エッセイの文庫版、文庫化に伴いラストに一本(2020年の今を語った)エッセイが追加されている、表紙はのん(能年玲奈)さん。パート1~4まであり、1は下積み期、2からは綾部祐二さんとのお笑いコンビ・ピース結成後が中心のエッセイとなっている。エッセイは100本+αを収録されており、99本目のエッセイ「昔のノート」に言いたいことすべてが集約されている気がする。

2020/04/13

シフォン

芸人で芥川賞作家の又吉さんが東京に出てきてから32才までの自分の生活に付随した場所や場面について書いたエッセイ。最初に住んだ三鷹のアパートは太宰治の住居跡に建っていて、そこで太宰作品を貪るように読んでいたこと、雑司ヶ谷の夏目漱石の墓や田端の芥川龍之介の旧居跡のような文豪の話もあるが、多くは、アパート、公園、養成所、劇場での芸人仲間たちとの絡みや妄想、職質を受けたことなど。高校時代は文化祭や芸人仲間でリンダリンダを踊るときは、その輪に入れない。芸人になったこと、小説などを書いている原点が垣間見えた。

2020/08/30

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