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破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)

破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)

破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)

作家
吹井賢
カズキ ヨネ
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-05-25
ISBN
9784049125375
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「破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)」のおすすめレビュー

“怪事件”と同時に国家機密ファイルも消えた。応募総数4843本の頂点『破滅の刑死者』のトリックを見破れるか?

『破滅の刑死者』(吹井 賢:著、カズキヨネ:イラスト/ KADOKAWA メディアワークス文庫)

 応募総数4843本。日本最大級にして最高倍率の新人賞、電撃小説大賞で本年度もっとも異色の輝きを放っているのが〈メディアワークス文庫賞〉受賞作品、『破滅の刑死者』(吹井 賢:著、カズキヨネ:イラスト/ KADOKAWA メディアワークス文庫)だ。

 物語の始まりは、とある暴力団事務所。裏社会の男たち相手に賭け麻雀の勝負に挑んだ少年トウヤは、そこを奇襲した犯罪結社から命を狙われることに。結社の狙いは、物故した政界のフィクサーが遺した謎の機密ファイルだった。事態の解決を図る内閣情報調査室(CIRO)の新人捜査官・珠子は、トウヤと協力して行動を共にする――。

 飄々としていながら危険な匂いを放つトウヤと、彼に振り回される生真面目な珠子。2人はまるで水と油で共通点が何もない。しかし(それともだからこそ?)思いも寄らないチームワークを発揮して事件の核心に迫っていく。

 2人が挑む敵は、人智を超えた能力を持つ者たちによる国際犯罪組織だ。そして珠子が属するCIRO内の「…

2019/5/29

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第25回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞『破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』吹井 賢 インタビュー

 日本最大級にして最高倍率の新人賞・電撃小説大賞で、応募総数4843作品の中から選ばれた選考委員激賞の問題作! 普通ではない事件に挑む普通ではないキャラクター。息詰まる心理戦とアクション、ミステリー、人間ドラマ……etc。あらゆるジャンルを内包するエンサイクロペディア的サスペンスがここに開幕する!

吹井 賢 ふくい・けん●大学生時代より小説の執筆を開始して、小説投稿サイトや新人賞への応募を経て2018年、『破滅の刑死者』で第25回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。受賞作を改稿した本作で小説家デビューを飾る。  

 美しくも不敵な眼差しで、挑発するように笑いかける美貌の少年。散りばめられたカード、背後に浮かび上がる片目だけ光る髑髏……表紙からして尋常ならざる雰囲気が漂ってくる本作は、本年度電撃小説大賞の受賞作中ひときわ異色の輝きを放っている。  暴力団事務所で発生した襲撃事件を皮切りに、ギャンブル狂の少年トウヤが巻き込まれる国際的な謀略事件。内閣情報調査室の特務部門、通称CIRO-Sの新米捜査官・珠子は彼と協力して事態解決を図…

2019/6/10

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破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫) / 感想・レビュー

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海猫

ギャンブルものかと思えば、異能バトルの要素もあって意表を突かれた。この2つの趣向が入っているとなればハードルの高いものを期待してしまう。もっとハラハラさせてほしくもあるが、期待値を上げすぎて考えるからで、内容は十分に面白い。主人公・戻橋トウヤが飄々としていながら、突飛な言動行動をする壊れたようなキャラで引っ張られる。全編、駆け引きの場面が多く、展開が読めないので、ページを繰ってしまう。真面目に付き合わされる雙ヶ岡珠子とのコンビも可笑しい。本が短めなのもコンパクトなまとまりを感じる。次巻出るようなので期待。

2019/10/21

スズ

異能犯罪組織が狙う国家機密級のファイルの重要な手がかりを手にしてしまった大学生のトウヤと、異能犯罪を取り締まる特務部署CIROーSの新人捜査官の珠子が紡ぐ異能サスペンス物語。異常なスリル中毒者であるトウヤに振り回される珠子が不憫でしたが、犯罪者相手の大立ち回りや囮役等、自分にしか出来ない守る為の力を振るう彼女が彼と正真正銘のバディになった瞬間が好きです。正義と悪が容易に、無慈悲に、唐突に反転し、誰を信じれば良いのか分からない恐怖に縛られた人間の苦しみが色濃く描かれており、己の意思を貫いた珠子のラストも良い

2019/06/30

ami*15

生と死のギリギリを彷徨っているような危険な匂いがした物語。強敵相手に自身の命を賭けるトウヤにはハラハラし、緊迫した空気が漂う物語の中でちらほらと見られたトウヤに翻弄される珠子にはなんだかほっこりした。物語の鍵となる「能力(ギフト)」と呼ばれる奇妙な力。敵の能力を攻略し、賭けを制していくトウヤには爽快感しか感じない。またトウヤの奇行に振り回されながら自らが望んでいた本当の「正義」について珠子が気付いていく過程も彼女の成長ぶりが感じられた良き要素かと。この作品の今後に私も賭けてみたいです。

2019/06/05

坂城 弥生

破滅的な思考を持った狂気と空虚が同居しているのが魅力的だった。シリーズになっているようなので追いたいと思う。

2021/02/18

よっち

ある怪事件と同時に消えた国家機密ファイル。事件当夜現場で目撃された大学生・戻橋トウヤと「特務捜査」部門CIRO-Sに配属された新米捜査官・雙ヶ岡珠子が二人で協力して事件とファイルの捜査にあたるサスペンスミステリ。示唆される特殊能力の存在と、自らを賭けることを厭わない危ういトウヤの狂気、彼を放っておけず一緒に捜査する珠子。特殊能力を持つ相手に大胆な駆け引きで勝負を挑み続けるトウヤと、正義感の強い珠子がなかなかいい感じのコンビで、彼らが挑むヒリヒリするような勝負の先にあった意外な結末がまた印象的な物語でした。

2019/06/21

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