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消えてください (メディアワークス文庫)

消えてください (メディアワークス文庫)

消えてください (メディアワークス文庫)

作家
葦舟ナツ
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-11-22
ISBN
9784049126310
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「消えてください (メディアワークス文庫)」のおすすめレビュー

1日1時間。「またね」は言わない――孤独な少年と幽霊少女が、恋に落ちるごとに別れに近づく切ないラブストーリー

『消えてください』(葦舟ナツ:メディアワークス文庫/KADOKAWA)

 誰にも気づかれぬまま、この世界からふと消えることができたらどんなに楽だろうと思う日がある。特段死にたいわけではないし、劇的な出来事が自分の身に降りかかったわけでもない。だけれど、生きるのは容易いことばかりではない。

 日常に、なんとなく息苦しさを感じている人は、この本に救われるかもしれない。『消えてください』(葦舟ナツ:メディアワークス文庫/KADOKAWA)は、孤独な少年の、幽霊の少女との出会いを描いた物語。著者の葦舟ナツ氏といえば、衝撃的な内容で発売直後から話題沸騰し、大ヒットとなった『ひきこもりの弟だった』で知られる。2作目となるこの作品も思いがけない展開が待っている。

 主人公は、高校1年生の泉春人。ある雨の日、春人は橋の上でいきなり声をかけられた。「私を消してくれませんか」。「サキ」と名乗るその美しい女性は、どうしても消えることができないでいる幽霊だというのだ。「おかしなことを言っているって、わかっています。ただ、自分ではどうすることもできなくて」。春人は、サキの願い…

2019/11/22

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消えてください (メディアワークス文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

佐島楓

このイラストや帯の惹句にあるようなわかりやすい「恋愛」の形を書いている作品ではない。もっと根源的な、魂と魂との交流のようなものを求めるのがこの二人の物語なのではないか。前作を読み返すことが、著者のあとがきの真意を理解する鍵になるのだろう。いつか果たしたい。

2019/12/06

よっち

ある雨の日、橋の上でサキと名乗る美しい幽霊に出会った泉春人が、自分を消してほしいと願う彼女と消すために日々を共に過ごしていく物語。全てが息苦しかった高一の夏。そんな中で彼女と過ごす時間は確かな変化で、けれど彼女に対する戸惑いも確かにあって。サキの過去が明かされてゆくエピソードの先にあった二人の関係にはまた違った印象もあっただけに、最後は唐突であっけないようにも思えましたけど、サキの心情がどのように変わったのか、そして最初に決めたルールも意外とポイントだったのか、その分岐点をいろいろ考えたくなる結末でした。

2019/11/22

アズマ

1度じゃ呑み込みきれないのでもう一度読みたいです。読んでいてあっという間に読み終わってしまいました。苦しいながらでの日々に読んでいて辛いけどそれでも好きです。

2020/01/08

shikada

「ひきこもりの弟だった」の著者、葦舟ナツさんの2作目。毎日に息苦しさを抱えている男子高校生が、「わたしを消してください」と願う幽霊の少女に出会って恋をする。前作にノックアウトされた身としては、物足りなかった。きっと自分は、前作のような作風の作品の再生産を勝手に期待して、勝手に失望したのだろう。凄く身勝手で無責任なことを言えば、こういう作品なら、葦舟さんでなくとも書けるんじゃないかと思う。はじめて読む作家さんだったらきっと先入観なしに楽しめただろうけど、葦舟さんには凄く高い期待値を設定してしまっていた…。

2019/12/12

秀玉

前作ひきこもりの弟…との姉妹作らしい。前作も購入済み続けて読む。作家の想いが詰まっている、そんな風に感じた。物語の最後はあっさりしている。幽霊のサキも答えを見つけて消えたのではと思う。物語はテンポが悪く、主人公とサキの関係をどうしたかったか?。作者は二人の淡い出会いと別れを文学作品風にしたいのか。主人公は急に苛立ってみたり、主人公の過去の記憶が変わるがわり出てきたり、近所の同級生、関谷との関係も普通で、何かの変化もおもしろさも無い。ただ幽霊のサキは生前苦しんでいたことはわかる。そこを掘り下げて欲しかった。

2022/02/02

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