犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱 (メディアワークス文庫)
「犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱 (メディアワークス文庫)」のおすすめレビュー
幽霊が見える少女と犯罪社会学のプロフェッショナルのコンビ誕生! 『破滅の刑死者』の著者が放つ最新ミステリ
『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』(吹井賢:著、カズキヨネ:イラスト/メディアワークス文庫/KADOKAWA)
京都の大学で教える若き准教授、椥辻霖雨。彼のもとに遠縁にあたる少女、姫子が現れ、同居することに。右目に眼帯をつけた姫子は、誰にも言えない秘密を抱えていた。それは「死者を見ることができる」というもの。ある自殺事件に彼らは遭遇し、霖雨は研究者として、姫子は異能者として、それぞれの理由からこれは自殺ではないと確信する――。
『破滅の刑死者』で第25回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞し、同シリーズは重版を重ねる大ヒットとなったサスペンス・ミステリ界の期待の新鋭、吹井賢さん。『破滅の刑死者』でもおなじみのイラストレーター、カズキヨネさんと再び組んだ新作が『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』(メディアワークス文庫/KADOKAWA)だ。
ミステリの舞台としてうってつけの町・京都。狂言回しにして主人公の椥辻霖雨は、社会学の観点から犯罪と自殺を研究する学者だ。黒縁眼鏡に黒い服、端整な容姿ながら目つきが悪く、そして衒学家。『破滅の刑死者』のダークヒーロ…
2021/2/26
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犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱 (メディアワークス文庫) / 感想・レビュー
坂城 弥生
姫子の過去が気になります
2021/07/21
よっしー
タイトルが気になったので手に取りました。「犯罪社会学」と聞くと、有栖川さんの火村先生シリーズが脳裏を過ったのですが、内容は違っていましたね。霖雨の元に霊の見える姫子がやってくる所から、物語がスタートしました。姫子の能力としては凄いとは思うのですが、それがあまりいかしきれていないように感じました。学生というのもあるかもですが、事件を調査するきっかけでしか絡まないのは勿体ないなと。続編も出てるので、読んでみようと思います。
2023/04/05
ひぬ
京都の大学で社会学の准教授として働く椥辻霖雨はある日、彼自身が居候している叔父の家に訳ありの親戚の少女・姫子と出会います。奇妙な同居生活を始める二人ですが、ある事件を発端に「死者を見る・聞こえる」という能力を持つ姫子と犯罪を専門に研究する霖雨は事件の真相を探るため調査を始めます。少し陰鬱とした雰囲気が漂っており、ミステリー自体は割と薄めな印象でした。各章の始まり方が毎回椥辻の社会学の講義だったのは面白いと思いました。事件が一つだけに加え、犯人の正体はかなり意外でした。
2022/03/19
きたさん
事件は確かに存在するし、探偵役である社会学者がその事件の犯人を探し真相を見抜くのだけれど、その過程にいわゆる捜査があまり存在していないせいか、推理小説やミステリと感じられない不思議な小説でした。カテゴライズするのなら「社会学についての本」としたい。確かに読みやすくはあり、嫌いではないけれど。
2021/03/11
悠
霊が見える目を持つ姫子ちゃんは、事情があり同居することになった准教授で、何を考えているのかわからない又従兄弟の椥辻霖雨。面白かった。時々、ん~~って思うのにページをめくる指は止まらなかった。霖雨さんと姫子ちゃんが、謎を解いた自殺事件。結末はとても切ないものだったけど何か読後感は悪くない。これからの二人の暮らしを見てみたい気がします。二人の同居先には、霖雨さんの伯父さんがいます。
2024/02/23
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