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ミミズクと夜の王 完全版 (メディアワークス文庫)

ミミズクと夜の王 完全版 (メディアワークス文庫)

ミミズクと夜の王 完全版 (メディアワークス文庫)

作家
紅玉いづき
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-03-25
ISBN
9784049141627
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長年愛され続ける『ミミズクと夜の王』のコミカライズがついに完結! 漫画家・鈴木ゆう氏と原作者・紅玉いづき氏が思いを交わす

(左)紅玉いづき氏(右)鈴木ゆう氏

 2007年に電撃文庫より刊行された、紅玉いづき氏のデビュー作『ミミズクと夜の王』(KADOKAWA)。今なお深く愛され続ける同作は、時を超えて鈴木ゆう氏の手によりコミカライズされ、この秋、堂々完結! 最終巻となる4巻の刊行を記念して、今年2月にデビュー15周年を迎えた紅玉いづき氏と鈴木ゆう氏の対談が実現。コミック収録用に新たに短編を書きおろした紅玉氏の、同作に対する想いとは? 鈴木氏は原作からどのようなメッセージを受け取ったのか。お話をうかがった。

(取材・文=立花もも 撮影=川口宗道)

『ミミズクと夜の王』の新装版コミック『ミミズクと夜の王』4巻 紅玉いづき(以下、紅玉) 時期を同じくして『ミミズクと夜の王』の新装版が、15周年企画の一環として、完全版と名がつき刊行されましたが、実は、コミカライズのほうが企画としては先に進行していたんですよ。私にとって『ミミズクと夜の王』は十分すぎるほど愛してもらった作品なので、改めて完全版を出すのは、すでに刊行されているものを不完全とするみたいで、躊躇いがあったんです。だけ…

2022/10/5

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ミミズクと夜の王 完全版 (メディアワークス文庫) / 感想・レビュー

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ちょろこ

圧倒的吸引力の一冊。人が人を想う魔力に圧倒された。森の闇がいざない、生ける屍と化した少女ミミズクにスルリと心に潜り込まれ、飄々さの裏側に纏う絶望が苦しいほど心を吸い込み離さない。次第に溶け出す彼女の凍りついた心と封印された時間。降り注ぐ陽のような言葉とただ一人の存在が彼女を溶かし、溶けた雫が涙の雫へと変わる瞬間を思い浮かべては感涙。愛という名の拒絶、不器用という名の愛。哀しみと幸せの表裏一体を知り得た涙ほど価値が有り美しいものはない。架空の世界がストレートに魅せる、涙が照らす愛と生きる意味への導き物語。

2023/03/16

がらくたどん

額に品番のような焼き印を押され手足の鎖を引きずりながら魔物の森で死を願う「ミミズク」と名乗る少女。間延びした道化のような口調で話し己の身体と心に繰り返しつけられた傷を開いては「へらり」と笑う壊れかけた少女が「夜の王」との出会いを契機に意志を涙をそして生きたい気持ちを取り戻していく物語。仕方ないから居る場所。護られ与えられた居場所。掴み取る居場所。魔法と騎士が登場する世界はどこか童話的で親しみやすい入口を持つが、騎士と巫女・王と王子の関係性にも「自分の居場所は自分が決める」という主題が重層的に響きあい骨太。

2023/03/19

すがはら

前日譚と後日談を加えての完全版とのことで購入。本編は数年ぶりに読んだけれど、やはり面白い。人間は魔物より狡猾で卑怯だな。男気を見せたディアに救われました。超然としながら情も垣間見せる夜の王も良いけど、クロちゃんの愛や思いやりを感じさせるナイスアシストが特に素敵。他の魔物は姿を見せてくれなかったけど魔物達と夜の王の関係性を読んでみたかったです。ミミズクはしっかり喋るようになってからが生き生きしてて、最後に一気に全てを引っ張って夜の森へ帰った感じが格好良かった。

2022/05/07

yukaring

なんて切なくて愛おしくて優しい物語なのだろう。逃げ出した奴隷の少女ミミズクと美しき魔物の王が織り成す一編の詩。美しい月夜の森で出会った2人。手足を鎖で繋がれ額に焼き印を押された少女は魔物の王に自分を食べてほしいと願う。しかし夜の王はただ彼女の壮絶な半生に耳を傾ける。しかし森の中のそんな静かな時間に異変が・・。どんな時も相手を想う強い絆、2人の心の繋がりを思うと溢れる涙が止まらない。ミミズクを廻る人々や魔物達の不器用な優しさが心に染み渡り、世界が愛に満ちている事を改めて思い出させるようなそんな珠玉の物語。

2023/03/19

★Masako★

ああ、まだ余韻から抜け出せない。沢山の愛と優しさに溢れた素敵な作品に出会えた。額には焼印、両手足には外れることのない鎖をつけられ、奴隷として虐げられてきたミミズクは、魔物が棲む夜の森に逃げ込み、月の目を持つ美しき「夜の王」に出会う。"私を食べてください”と願うミミズク。それほどまでに生きることに絶望していたのだ。森や王城で、魔物や人の優しさ温かさに触れ包まれながら"愛”というものを知り、最後に自ら選んだ幸せの道は。「生きたい!いつまでもずっと傍にいたい!」常に明るくひたむきなミミズクの姿に、涙が溢れた。

2023/03/16

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