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グリム童話: メルヘンの深層 (講談社現代新書 1034)

グリム童話: メルヘンの深層 (講談社現代新書 1034)

グリム童話: メルヘンの深層 (講談社現代新書 1034)

作家
鈴木晶
出版社
講談社
発売日
1991-01-01
ISBN
9784061490345
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グリム童話: メルヘンの深層 (講談社現代新書 1034) / 感想・レビュー

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mitei

グリム童話の裏面を垣間見た一冊。結構シュールな話、残虐な話が多いけど、これが本当に庶民受けするもんだろうなと思う。当時の人の女性観とか考え方が見えて面白い。

2020/07/19

F

グリム童話集のマイナーな話。グリム兄弟の生い立ち。ドイツの古民話集だと思われていたこの童話集の殆どが、実はフランスから移住してきた女性たちが語ったものであること。そうして集めた物語の重要な要素は、元々の民話には存在せず、ペローの創作であること。また、そうした事実を踏まえないフロイト派などの精神分析的解釈には大きな陥穽があること。そもグリム童話集は、収集した民話にグリム兄弟が改作を重ね、ほぼ創作に近いものになっているという事実など。/「作品の理解、即ち生成基盤を理解すること」という基本の重要さを再認識した。

2012/04/05

くまこ

「グリム兄弟の経歴や出版時の歴史的背景、金銭面も絡めた社会事情が書かれていて、参考になったわ」「うん、単純に民間伝承の童話を集めたものではないよね。著者の鈴木さんは、グリム兄弟によって取捨選択され、大幅に改編されたと定義しているね」「民族の文化遺産というイデオロギーの側面もあるのね。びっくりしちゃった」「あとは、メルヘン学の入門解説がよかったな。奥が深い分野で、これからいろいろ読んでいくのが楽しみ」

2014/02/03

PPP

★★★☆☆:グリム兄弟による「グリム童話」は、集めたメルヘンを取捨選択し大幅に改作した〝読み物〟として出版していると云う。その背景にある彼らの清貧な生活環境、ドイツの古い文化なども垣間見れる。特定な作者を持たない「メルヘン」解釈は、民衆・精神分析学者・歴史学者などによって様々。『赤ずきん』に隠された解釈も色々あり驚いた。長い間語り継がれる「昔話」(グリム兄弟についての諸説も含め)に、誤解や脚色が入ることも止むを得ず、それもまた魅力であるように思われた。

2016/06/29

なつきネコ

グリム童話はドイツの昔話を集めてた物ではなく、多くがグリム兄弟の創作だったのに驚いた。それどころか、フランス起源がおおいとか。そう言えば、青髭のモデルがジル・ド・レイだとかいうし。さらに版を重ねる事に残虐になり、説教臭くなるグリム。なんというか、グリムの誠実な半生に好感もっていたのに、ヴィルヘルムの厳格な内容に幻滅した。性的なのはダメなのにストリップは大好きとか、ヴィルヘルムの趣向はよくわからない。昔話の形態学らの紹介された本とか、読んでみたくなった。地味に白雪姫が7歳だと言う事に驚き。

2016/05/25

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