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自殺の心理学 (講談社現代新書)

自殺の心理学 (講談社現代新書)

自殺の心理学 (講談社現代新書)

作家
高橋祥友
出版社
講談社
発売日
1997-03-19
ISBN
9784061493483
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自殺の心理学 (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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びす男

思いもよらない世界について知りたいと、タイトルに惹かれて購入■自殺は、「原因→結果」という直線的で単純な事象ではないらしい。蓄積の末、些細なことがトリガーを引く。耐えて耐えて、大きな壁を乗り越えた後に小石につまずいて「あ、もう無理」……■刊行当時の統計だが、日本は決して自殺数がダントツという訳でないことも意外。変な誤解が解けた部分もあり、読んでよかった■「認知のゆがみ」の部分が面白かった。世の中は成功/失敗だけではない、その中間にたくさんの小さな成功と失敗がある――。一般の人にも響きそうなフレーズだ。

2019/11/07

sunadokei5310

著者の『自殺予防』を読んでいたため、読みやすかった。帯に「自殺予防のための基礎知識」とあるので、先にこちらに手を着ければよかったかもしれない。内容も少々変わる。1997年発刊で、手にしたものは2016年第15刷発行である。これを、20年経っても役立つ1冊と捉えるか、予防のための知識は長らく普及していないと捉えるか。

2020/10/04

security blanket

自殺の予防教育のエッセンスや「やっていいこと悪いこと」の列挙、自殺の危険がある人へ繋ぐ医療機関の探し方など、自殺の心理を説明した上で実践的な内容も含む良書と思った。ただ、岩波新書で同じ著者の発行年がより新しいものが出ていた。本著では精神分析理論による解説が多かったけれど、今の自殺予防でも精神分析理論は使われているんだろうか?

2014/10/20

tolucky1962

年2万自殺その10倍未遂。誤解(予防・予測不能,すると言う人はしない,自殺の話は危険,流行はない)鬱の治療法がある,家族の協力が必要。未遂歴,精神疾患,援助欠如,喪失,虐待の多重因子。対策として機関設置と役割明確化,美化しない,積極援助,正確迅速情報,建物改良,長期的提起。報道は過剰・単純・美化・誇張しない。サイン(言葉,別れ準備,危険行動,態度変化,自傷行為)。聞き役で受けて止める。歪み:二分思考,自責感,否定的,感情的。危険予測,自己主張,衝動性制御,優先順位つけ能力をつけさる。

2022/12/18

テツ

「人間にとって重要な命題はたった一つしかない。それは自殺するかどうかだ」とか何処かの哲学者が書いていたな。生きることは確かにいくつかの喜びに出会えるだろうし、死ぬ気になれば大抵のことはできる。でも、自殺を考える人間にとってはそれも含めて、もう生きることにうんざりなんだよな。忘却したい過去が記憶の中からいくらでも沸きあがってきて少しずつ自分を蝕み責め苛む感覚に耐えて生きる意味はあるんだろうか。「真理を手に入れたいものは決してその可能性を捨ててはならない」哲学への傾倒はそんな生にしがみつく理由になる。

2013/01/25

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