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カントの人間学 (講談社現代新書)

カントの人間学 (講談社現代新書)

カントの人間学 (講談社現代新書)

作家
中島義道
出版社
講談社
発売日
1997-12-18
ISBN
9784061493834
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カントの人間学 (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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KAKAPO

私は、この本を中島義道さんによるカントの肖像画だと思いました。もちろん、カント自身をモデルにして描かれたものではなく、残された様々な記録を紡いで織られたものです。色彩には、後の哲学者が採掘した顔料も塗り重ねられ、事実を追求するというよりも、中島義道という哲学者の分析というか、解釈が深く刻みこまれています。カントという良くも悪くも偉大な哲学者の存在を、一人の人間として親しみを込めて掘り下げることによって、市井の哲学者たちが、読書メーターという井戸に感想・レビューを持ち寄るためのテーマを提供してくれています。

2018/08/11

さえきかずひこ

カント哲学は難解なので、その哲学の難解さをきちんとつかんだ人物による、カントという人間の内在的分析は、その哲学を読む試みにおいていくらかは役立つのではないかと思わされた。カントその人よりも、カントをめぐって饒舌に語る著者の個性が強く出た評伝的エッセイだが、その思い入れの強さも含めて、すこぶる生き生きとしており、また人間観察の鋭さも十分味わうことができる気楽な気持ちで手に取れる一冊。なんらかのかたちでカントを学んでいる人は、独語文献の引用が充実していることから、さらなる読書に役立つことは間違いないでしょう。

2019/03/12

ネムル

かの有名な定言命法やエコマイズム批判を紹介しつつも、エゴの地雷を踏みまくるカント先生に涙。もはや、ただのクソ文の域。軽いエッセイ的なノリで楽しめる。

2018/11/11

はすのこ

著者のカント愛が凄い。

2016/05/22

tjZero

哲学者カントの人となりがよく分かる本。完璧主義者で、身の周りをすべて己の管理・支配下に置こうとする。そんなこだわりによって、とらえどころのない精神の働きを言語の制御下に置こうとして、著作群が生み出されたのかもしれない。彼の悪戦苦闘ぶりを思い描くと、とっつきにくい著作の数々にも親しみが湧いてくる。

2020/02/14

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