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影の現象学 (講談社学術文庫)

影の現象学 (講談社学術文庫)

影の現象学 (講談社学術文庫)

作家
河合隼雄
出版社
講談社
発売日
1987-12-10
ISBN
9784061588110
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影の現象学 (講談社学術文庫) / 感想・レビュー

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Gotoran

著者自身の臨床心理家としての体験を交えながらの本書、非常に親しみやすく、読み易かった。ユング心理学における元型、その中の影に焦点を当て東西の神話・民話、文芸作品、社会現象、クライアントの体験した夢を自在に引いての『影の現象学』についての考察・論考。影或いは無意識とうまく付き合っていくことで、むやみやたらに漠然と人生を送らないためにも、創造性という宝物が見つかるかも知れない。自分発見の旅(人生)を良くするためにも、影のプラスの面を引き出したいものだ。

2013/05/03

islet ☮

春樹のワンダーランドとヘッセのデミアンを再読したくなってる。現象学と言うより、自身の二面性、影、闇を紐解く心理学として熱情的に没入。人の奥に封じ込められた暗黒な影は、原初の時代では命を奪ったり、異常な病を招くものと恐れられた。負とされ勝ちな影の持つ逆説性を説き、影と対話する術を学べる。これさ、読書でヒーリングみたい、そこはかとない深いカタルシス。読者を選ぶ書ではあろうが、私は本書に出逢えて良かった。

2020/05/29

きょちょ

自我に対しての無意識のこと。その「影」を色々な観点から考察した好論文。読者は自分の「影」を深く考えることになる。私には明らかに「仕事の影」があることがわかった。酔っ払って家に帰って、「もう今日でこの仕事は辞める~」って、よく嫁さんに言うそうだ。客観的に考えれば恵まれた仕事と思うが、こういうことは客観でなく主観なのだ・・・。でも、勤め人時代、売れない商品をどうやって売るか悩む夢を週に1~2回、今でも見る。ということは、私にとって、「今の仕事」でなく、「仕事そのものが嫌いな影」がいるってことだ(汗)。★★★★

2016/05/31

riviere(りびえーる)

前から読みたかった本をやっと読了。面白かった。本当はすべて著者の心理療法のケースで書きたかったようだが、それは不可能であるからケースとともに古今東西の神話・文学・童話・昔話などを引用して影について説明している。そのことが専門家向けにならず、著者の言うトリックスターとして機能し、ジャンルを超えて縦横無尽に論じているようで面白い。第5章 影との対決で引用している物語、どこかで聞いたことがあると思ったら「戦場のメリークリスマス」の原作だった。

2020/05/17

マウリツィウス

深層心理学理論における再解釈視点否定、ユング原典の忠義に立返る破断論法とは正確性の追求に優れ論理分析論に皆無要素でもある恣意性を意図導入、そもそも臨床の場の無難卓見でもある科学合理論はこの著では言及されず、「影」とは幻想として束ねられた象徴表現であることを否定した。そして論点整理、シェイクスピア=神話鏡像を卓越論述で排斥した普遍深層心理こそがユングの正体であり、間違った根本前提は取除かれる。削除項目とは鋭利仮想基準=誤釈英知だとグノーシス思想ユング共鳴を仮否定、すなわち彼らの心理学手法古典論証明を呈した。

2013/05/26

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