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1/2の騎士~harujion~ (講談社ノベルス)

1/2の騎士~harujion~ (講談社ノベルス)

1/2の騎士~harujion~ (講談社ノベルス)

作家
初野晴
出版社
講談社
発売日
2008-10-07
ISBN
9784061825420
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1/2の騎士~harujion~ (講談社ノベルス) / 感想・レビュー

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くろり - しろくろりちよ

連作短編、所々に伏線を張り巡らせ、最後に全てを回収する。登場人物も各々に個性的で、またその味を活かし切れている。登場するサイコパスにもそれぞれの背景があり、現代の都市伝説さながらに、それでも人間であるということに一層ゾッとさせられる。しかし、味方になってくれる大人たち、マドカの騎士・サファイア。悲しいことは沢山溢れていて、それはマイノリティが潰し合うこの世界に無くならないけれど、それでも最後に光を残して終わる。素晴らしいミステリ。

2012/09/11

まりお

再読。とある町を舞台に、少女と女装幽霊が異常な事件に立ち向かう。この2人だけでなく、学校や町でお世話になった人が手助けしてくれる。縁が2人を助けてくれる、その関係が良い。再読すると、後に現れる事件に関することがさらりと書かれていることが分かる。これもこの本の一つの楽しみだ。

2017/03/25

ちはや@灯れ松明の火

類は友ばかりでなく敵も呼ぶ。アクの強い友人たちに多くの信奉者、持病の喘息に少数派的恋愛嗜好、加えて街に蠢く異常犯罪者たちとの対決と多くを抱え込んだ文武両道乙女。これで普通の高校生活が送れるはずもなく、彼女の前に現れた騎士は女装の美少年幽霊。触れることもできない存在、でも傍に居る、必ず守る。二人の異端者、限られた共に過ごせる時間。事件を追って街を駆け回り、泣き笑い喧嘩し仲直りして、互いに胸に空いたままの隙間を埋める。貧乏草と蔑視されても荒れ地に根を張って空へ向かい伸びるハルジオンのように。

2009/12/22

ミヤ

これを読みながら初野晴は好きな作家の一人だなと改めて実感ていました。女子高生マドカと騎士サファイアが異常連続犯罪者から町を守るため戦う正義と愛の物語です。ドッグキラーは読む前から泣きそうになった。インベイジョンはスリルを味わった。ラフレシアは悲しくて、灰男は理解範囲外という感じ。ネタバレ無しに感想書くの難しいのでこれくらいにします。読んで良かったです。

2012/03/04

浮かれ帽子屋

ライトノベル風のようでそうでなく、王道のようでそうでなく、恋愛もののようでそうでない。新しい雰囲気と味わいの青春ファンタジックミステリ。「もりのさる」「ドックキラー」「インベイション」「ラフレシア」「グレイマン」。街の日常に侵食する二つ名を持つ犯罪者たち。同性愛者女子高生の円と女装壁幽霊のサファイアのコンビが街の日常を守る。犯罪は連鎖し、物語は「一騎討ち」に向けどんどんと盛り上がりを見せ、「後日談」へと導く。透明感のある文章で紡がれる文章は、連作短編でありながら長編小説ごときカタルシスを与える。大傑作。

2010/08/17

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