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ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

作家
高橋源一郎
内田樹
出版社
講談社
発売日
2004-04-10
ISBN
9784061983656
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ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー

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徒花

うーん、わからん。いちおう物語はあるっちゃあるけど、支離滅裂な下ネタと突拍子もない展開がひたすら続く。著者いわく、グロテスクでナンセンスで子どもっぽくて、お上品な文学者から嘲られるような作品を目指したらしいけど、結果的に顰蹙を買いすぎたので成功したといえば成功したのだろうか。解説の内田樹さんによれば「決して難解な小説ではないし、テーマも方法論的な意識もはっきりしている」らしいが、これは著者と同年代の人間だからこそわかる感覚なのだろうか。やっぱりわからない。

2020/05/24

優希

著者の幻のデビュー作。幻のままにしていても良かったのではないかと思うところもありましたが、面白かったです。エロ・グロ・ナンセンスに加え暴力を描きながらも抜群の軽快さがありました。言葉と革命とセックスが上手く絡み合いながらも荒削りなところが魅力です。小説の重さが解放され、文学ながらもリリカルですね。単純に楽しめる作品だと思いました。文学に1つの投石を放ったような気がします。

2016/10/05

佐島楓

読書中、この作品は何を包括しているのか、何の比喩なのか、ということを必死で考えながら読んだ。内田樹先生の解説で膝を打った。もうこれは、世代間ギャップなのだろう。説明されないと訳が分からない読者は多いはずで、高橋先生もそれをテーマの一部として近著『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学編』をお書きになったくらいなのだから、私より若い世代はもっと深刻なはず。 

2018/10/06

おさむ

「さようなら、ギャングたち」の前に書かれた幻のデビュー作だそうですが、うーん。「幻」のままの方がよかったのでは?エロ・グロ・ナンセンスの大洪水に正直、ついてけませんでした・・。1980年代の作品なので当時の風物詩やアイテムが数々登場しますが、そこらへんは田中康夫の「なんとなくクリスタル」を彷彿させます(中身はかなり違うけど)。

2016/02/19

風眠

小説というよりは、不条理への怒りを叩きつけた散文詩のような。高橋氏の小説を読むときは解説から読むと分かりやすい。「つまりこれは、こういうことなんです」と説明してくれている内田樹の解説→そして本文。全共闘をイメージしづらい私にも、シュプレヒコールのような文字たちが何を訴えているのかが分かる。暴力によって徹底的に痛めつけられるということ。その残酷さ、馬鹿馬鹿しさ。ラスト、死躰の山を踏み越えながら「死んでるふりかもしれないし、生きてるふりかもしれないし。」というくだりは、なんだかズシンときた。爆弾みたいな傑作!

2013/05/16

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