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つげ義春日記

つげ義春日記

つげ義春日記

作家
つげ義春
出版社
講談社
発売日
1983-12-01
ISBN
9784062009089
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つげ義春日記 / 感想・レビュー

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TakaUP48

昭和50年から55年まで日記。日々の行動や心の動きがつぶさに綴られている。産婦人科へ二人乗りの自転車で行ったというのに驚く。男子(庄助)の出産と子育て(特に散歩)、3回の引っ越し。マキ夫人の子宮癌判明とその手術経過が不安一杯に書かれている。2ヶ月の間で処理できたというのは、凄い。自分の母の癌闘病生活を思い出す。有名人・石子順造、鈴木志郎康、赤瀬川淳平、つげ忠男(弟)、水木しげるの名前が次々に出てきて嬉しかった。2人して、よく病院に行っていた。精神的な病気になっていたのか?孤独感に襲われる!とあったが…。

2021/11/21

つちのこ

1975年から80年の日記。この時期は著者にとって精神の高揚と低迷に翻弄された時期である。高揚は長男の誕生と育児、低迷は不安神経症の発症と妻マキの病気。体調の不安定さを書き続ける後半の日記は、読む側にもその不安が乗り移るかのように重くのしかかってくる。この時期のことを綴った藤原マキの『私の絵日記』と『別離』(87年)も併せて再読しながら日記を読むと、著者の苦悩が一層伝わったきた。私小説をこよなく愛し、マンガだけでなく文筆にも非凡な才能をもった著者。『別離』から長い休筆となっているのがファンとして寂しい。

2023/09/25

さえきかずひこ

1975年から80年までの赤裸々なマンガ家の日々を綴ったもの。1978年に『小説現代』に連載したものに未発表分の80年の日記を加えている。妻の出産+子宮がんとの闘病、そのショックからの心気症的な日々、過去作が文庫化され貯金が1000万円に至っても仕事への不安から心配が絶えず、カメラブローカーのような実益を兼ねた趣味に励むが、とうとう著者がパニック障害を発症する1980年の日記は読んでいてかなり辛い。ぼくもかつて結婚していたが夫婦揃って大病を患い、家庭生活が崩壊し離婚に至ったので、共感的に読むことができた。

2020/06/04

さえきかずひこ

1975年から80年までの赤裸々なマンガ家の日々を綴ったもの。1978年に『小説現代』に連載したものに未発表分の80年の日記を加えている。妻の出産+子宮がんとの闘病、そのショックからの心気症的な日々、過去作が文庫化され貯金が1000万円に至っても仕事への不安から心配が絶えず、カメラブローカーのような実益を兼ねた趣味に励むが、とうとう著者がパニック障害を発症する1980年の日記は読んでいてかなり辛い。ぼくもかつて結婚していたが夫婦揃って大病を患い、家庭生活が崩壊し離婚に至ったので、共感的に読むことができた。

2020/06/04

hiratax

かなり神経症の度合いが激しい。貯金が800万円もあるのに、貧困妄想から抜けない。さらに兄に増して弟のつげ忠男の境遇、マスオさんでマンガも売れずな様子が悲惨。さらに女性誌の企画で中上健次と対談する企画があったようだ。つげのスケジュールの都合で流れてしまったが、実現していたらどうなっていたのだろう。

2017/12/24

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