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マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

作家
ユン・チアン
J・ハリデイ
土屋京子
出版社
講談社
発売日
2005-11-17
ISBN
9784062068468
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マオ―誰も知らなかった毛沢東 上 / 感想・レビュー

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James Hayashi

浅田真央でなくマオツートン(毛沢東)のマオ。「ワイルドスワン」の著者。「毛沢東の私生活」も詳しいがこちらは共産党史には書かれていない隠された事実が数多く載せられてる。新たに暴露された中国共産党史とも言えようが、実際は毛沢東の独裁王国の知られざる歴史。中国はもちろん出版禁止であるが、他国でも当作品に対し批判が有る。著者があらゆる書物、生き残った人々からかき集めた貴重な記録、インタビューを基にしている。長征はある意味大東亜戦争の日本軍の様でもある。毛の偏執性は数千万の人を犠牲にし未だその影響力は中国に存在する

2018/05/20

シュラフ

中国という国家の本質を知るための必須の一冊である。建国の歴史が国家のDNAとして脈々と流れているとすれば、その建国に至る歴史を知る必要がある。中国共産党の表向きの正当性は"抗日戦争の勝利"であり、毛沢東は"建国の英雄"というものであるが、これはまったくの虚偽であるという。事実としては、中共は日本軍と戦う国民党軍の足を引っ張り、毛沢東は人民を恐怖で支配した独裁者だという。だからこそ今になって反日を声高に叫ぶということだろう。政治闘争で反対勢力をつぶし、多くの人々を虐殺して、毛沢東の権力は確立したのである。

2016/11/27

ネコ虎

共産中国建国までの毛沢東を描く。この時期の毛のことはほとんど知らなかった。毛の真の姿が若い時期に育まれた。毛沢東とは歴史上空前絶後の怪物であり、狂人だった。大量殺人や拷問、敵対者の裏切り、暗殺を平気で実行できるのは狂人だけだろう。モンスターの成長を許したのは仲間の甘さとスターリンの過ちだった。何度もの失脚の場面を生き残った。世界のために死ねばよかったのに。前半生はもっと世に知られるべきだ。いい本だが、日本については南京大虐殺や日中戦争で中国人を2000万人も殺したと調べもせず平然と描くのは問題だ。

2020/02/07

ねこまんま

スターリンもヒトラーも大概だけど、毛沢東こそ世界一の殺人者でしょう。自国民を精神的に崩壊させて洗脳し、恐怖で服従させるような人が一国の頂点に立ってしまうなんて悲劇以外の何物でもありません。どこまで本当なのか、という疑問も残るけれど、何に対しても正式見解を出さない国なので不気味です。下巻が手元にあるんだけど、読む前から憂鬱になる。

2015/04/09

inokori

著者たちの作品はこれが初めてだが,行間から一定程度「反毛沢東」のバイアスが立ち昇るように思う.そこを割り引いても,血族に対してすら容赦無い酷薄さで接し,あたかもどこかの国の会計を論じているようなオーダーで犠牲者を意図的に作りながら権力基盤を形成し,ついに中国を統一した男の行状が顕になる.歴史教科書での用語としてしか知らなかった「整風運動」の凄絶さには言葉が出ない.

2012/09/09

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