ルソーの夢 (赤瀬川原平の名画探検)
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ルソーの夢 (赤瀬川原平の名画探検) / 感想・レビュー
ホークス
元祖ヘタウマのルソーになぜ惹かれるのか確かめたかった。赤瀬川氏は正解でなく「好き」から入る。「好き」を実感するにはこの絵の大きさが必要。改めてじっくり観た。多視点が混在して遠近感は狂い、目くるめく感じ。『眠れるジプシー女』は着衣の錯綜した色の列、眠る人と見つめるライオンに吸い寄せられる。密林シリーズは、色んな葉がみっしりと正面向きで息苦しく、田中一村のようだ。中でも『夢』『女蛇使い』にはゴッホの『星月夜』に通じる生命力を感じた。総じて、異様なほどの真面目さが笑いと共に悲しさを誘う。解説が自由で楽しい。
2024/02/05
detu
楽園のカンヴァス、を読んでじっくり見てみたくなったもので。前衛、キュビズム、抽象の認識がある現在。それでも見知らぬ画家さんがこれらの絵を展示していたら、なんと思うだろうか。芸術とはかくも難しい。
2020/07/01
kinkin
ルソーの絵は好きです。熱帯経験のないルソーがこんなに熱帯を素敵に描けたのは、すばらしい想像力の持ち主だったのでしょう。気がついたのは、 ルソーの絵、空がどれもいい感じだということ。
2014/02/21
えり
ルソーの魅力を“しょうがない”と語る赤瀬川さんの表現が、前からなんとなく自分が持っていたルソーのイメージにしっくり当てはまった。幻想的と言われ、頭の中は複雑だけど、基本的にはリアリスト。それはまさに絵を観ていると腑に落ちる。赤瀬川さんは昔からずーっと気になってたのに、何故が全く触れる機会がなかった人。ルソーを観ようと思ったのに、共感できて、時に笑っちゃう文章(ルソーだから笑っちゃうのか?)に夢中になってしまった(笑)
2013/05/11
sofia
『楽園のカンヴァス』を読んでからのアンリ・ルソーの作品解説本。私の好きな赤瀬川原平の文章に納得。おもしろかった。
2013/05/24
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