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赤瀬川原平の名画探険 広重ベスト百景 (赤瀬川原平の名画探検)

赤瀬川原平の名画探険 広重ベスト百景 (赤瀬川原平の名画探検)

赤瀬川原平の名画探険 広重ベスト百景 (赤瀬川原平の名画探検)

作家
歌川広重
赤瀬川原平
出版社
講談社
発売日
2000-02-21
ISBN
9784062099479
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赤瀬川原平の名画探険 広重ベスト百景 (赤瀬川原平の名画探検) / 感想・レビュー

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booklight

赤瀬川源平と心ゆくまで広重を楽しむ。当時浮世絵は、そば一杯と同じぐらいの値段だったそうで、そのつもりで気楽に見る。「木曽街道六拾九次之内大久手」の抽象画に行かない美意識。「名所江戸百景大はしあたけの夕立」日本人の原風景のような糸引く雨。インスタグラムでもやらないようなべたなフレーミングの「名所江戸百景深川万年橋」。「名所江戸百景浅草金龍山」の陽で際立つ雪の静謐。「木曽路之山川」の雪の空漠の圧倒。「東海道五拾三次之内御油旅人留女」のばかばかしい顔。エッセイ漫画やインスタの原型がすでに江戸時代にあったと驚く。

2019/09/09

sasa-kuma

日本人ならどこかで1度は目にしたことのある歌川広重の絵。津村記久子さんの本で紹介されていた本書。好奇心で読んでみたら面白かった。構図の取り方というか視線の据え方が独特という著者の指摘に深く頷く。それは1枚目の絵「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」を見た瞬間のはっとする感覚、思わずじっと見つめてしまう感じが証明している。この絵と「富士三十六景 武蔵小金井」が好み。それと「東海道五十三次之内 御油 旅人留女」の強引女とアンニュイ女の対比がたまらなく面白い。そしてゴッホが広重の絵を模写していたことも初めて知った。

2017/01/29

えり

とにかく構図!広重を観ると、視点の面白さに唸る。この本は赤瀬川さんが広重作品百点を選び、絶景、斜景、夜景、艶景、活景など、十個のシーンに分け解説したもの。赤瀬川さんの語りは納得と共感が多くて、それで作品の見え方も変わるんだから、文章って大事だなと思う。 「斜景」で、風景が生け花の感覚、日本の美学だという見解と、“自覚した絵空事”の中でこそ感じられる“現実”という言葉になるほど~って思った。「王子不動之滝」の滝の「何だこれは⁉~~UFOの水の汲み上げ?」の文に爆笑!あ~、面白かった♪

2013/05/28

rapo

広重の作品をテーマ別に分け、独自にランキングしたものだが、一位はどれも納得の素晴らしさ。視点、構図、色彩、今にも動き出しそうな人物、いつまでも見飽きないほど。作品解説も主観がかなり入っているようだが、江戸時代の風景や雑踏をぐっと現代に引き寄せてくれている。浮世絵の素晴らしさを再確認することができた。私が好きな作品は「東海道五拾三次 御油・旅人留女」 江戸時代にもこんな強引な客引きっていたんですねえ。しかも女の人がですよ。無理やり引っ張られて嫌がっている旅人の表情には大笑いです。

2016/11/03

還暦院erk

図書館本。津村記久子『枕元の本棚』がきっかけ。船頭の手足と綱がリアルな「はねたのわたし弁天の社」は何度見ても見とれてしまう。梅、亀、橋桁、投網、でっかい鯉のぼり、鷲、桶の中の魚、富士と燕と柳、夜のお堀と二八蕎麦屋台、狐火、花火、急な坂、滝、帆掛け船、渡し船、夕立、土砂降り、編み笠と蓑、牛車の輈と子犬と西瓜の食べかす、窓辺の猫、煙とユリカモメ?、馬市、屋根にこんもりと積もる雪、大雪と傘傘傘、名物干瓢、名物とろろ汁、旅人留女、馬に草鞋、ずらり夕涼み、湯上がりの夕餉、朝霧、桜越しの富士、その他沢山!

2022/07/24

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