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裔を継ぐ者

裔を継ぐ者

裔を継ぐ者

作家
たつみや章
東逸子
出版社
講談社
発売日
2003-11-27
ISBN
9784062120203
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裔を継ぐ者 / 感想・レビュー

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さつき

13歳のサザレヒコ。生まれつき身体が弱く小さいせいで子供扱いされていると思う様子が哀れです。父親には息子の将来について、きちんと別の考えがあったことが、じきにわかります。が、時既に遅し。決定的な過ちを犯したサザレヒコは村を追放されてしまいます。甘やかされて育ち、ワガママではあるけれど、苦難に見舞われる姿は身につまされました。シクイルケの言葉「苦しみも妬みも恨みもいらだちも、過ちも心細くつらい旅も悔いの涙も、すべてがおまえの育ちに必要なものだった…」に救われる思いです。

2017/05/16

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

*古史古伝・外伝*はるか遠い昔…信ずる神も、言葉も、生活様式も、何もかもが異なる弥生文明と縄文文明が交差し、熾烈な戦乱期をむかえた。やがて…手を取り合った両文明だが…時代の流れは、人々から平和への感謝とその意義を無常にも忘却させつつあった……。――作中、大きな岩に腰かけ休息を取る時でさえ、その岩に礼を言う…そんなシーンがありました。実は、この"万物、全てに感謝する"という姿勢が日本古来の神道の考え方です。相変わらず、著者の知識量に驚愕する和製ファンタジーの傑作! ⇒続き

2013/12/23

MA

本編読了の勢いのままに、こちらも読み終わりました。サザレヒコのダメっぷりが読んでて辛く、嫌になったけど…でもよく考えると、普段の自分も、こんな風に考えてない?周りのせいにしていない?ギクリとしました。ポイシュマとの厳しい旅を経て、すっかり成長したサザレヒコ。分かりやすいし、爽快でした。ところで、あとがきが良かったです。こういう風に考えれば、歴史の勉強楽しめたのかな~

2019/01/25

月神5巻目。本編から五百年後、ポイシュマの血を引く少年が主人公。1冊完結で筋がシンプルなぶん、神気(カムイ)に満ちた世界の豊かさ美しさをじっくり味わえて嬉しくなる。縄文少年のわりに現代っ子感覚の強いサザレヒコが、ヌシとの旅の中で生命の循環を目の当たりにし謙虚に成長していくさまは、示唆に富んでいる。これが現代だと居心地の悪い思いをするけど、狩りさばき食べることがひと続きのこの時代なら説教臭さも感じない。他にもはっとさせられる所はあったけど、やはり本書の強味の一つはこれだと思う。

2017/01/31

annakarina

サザレヒコは、まるで私が子供だったときのような子供で、きっと、ほとんどの子供がサザレヒコに共感するのでは?と、思いました。でも子供ってのは自分のことは棚にあげるものなので、こいつ、ひどいやつだ!とか思いながらよむのかもしれないです。でもきっと、等身大のサザレヒコが、成長していく姿に自分を重ねて、最終的に日本人として八百万の神に感謝できると思います。とてもいい児童書でした。かくいう私は年を取りすぎたのか、こんなにすべてのことに感謝せねばと読んでいるときは思っているのに、日常生活ですっかり忘れているという(>

2013/05/18

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