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夏じじい

夏じじい

夏じじい

作家
小林里々子
出版社
講談社
発売日
2007-07-13
ISBN
9784062141987
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夏じじい / 感想・レビュー

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milk tea

菜津緒は兄の司法試験の勉強の邪魔にならないようにと母の勧めで親戚の知り合いの親戚、四国の田舎の杉一槍のところで一夏を過ごすことになる。一槍の幼馴染みの浦木の死、一槍の過去、菜津緒の揺れる感情…。平家蛍がふわりと飛び回り、稲の上を走る風の姿、沢蟹や鮎が釣れる川、自然の表現が美しく、方言で人間味溢れる会話が田舎の良さをさらに引き立ててくれるのが、またいいんです。

2017/09/01

シェルター

やられたー(>_<)油断してしまった。。タイトルと表紙からしてのイメージとは違い、深いお話でした。東京に住む菜津緒、高校二年生、兄が司法試験を受けるため、夏休みの間、親戚でもなんでもない、会ったこともない四国の他人の家に預けられる。そこは、かっなりの田舎で。ここまでは、読んだことあるよーな展開を想像できます。が、後半、読み手に想像させる素敵な展開で、終わるのが勿体無かった。ふんわり、優しい気持ちと、切ない、切ない感じです。

2017/08/12

horihori【レビューがたまって追っつかない】

女子高生菜津緒は兄の受験勉強のため、会ったこともない「親戚の知り合いの親戚」の家に預けられる。自分を「一槍」と呼んでくれというじいさんの一軒家で、2人はひと夏を過ごす。初対面の気恥ずかしさがなくなると、一槍との生活は快適だった。つかず離れずの距離感で、ときに一槍の友人とも交えながら穏やかに過ごす。そういう生活の中の生と死。そして性。一槍に対して性的魅力を感じてしまう菜津緒。それは、死以外に傷つけられないという安心感から来ているように思った。年寄りの鄙びた土のような陽なたの匂いに胸がきゅぅってなる。

2008/04/03

myunclek

表紙とタイトルからは想像もしなかった悲恋物語。戸惑いと切なさが交差し、優しさと残酷な現実に心が少し暗くなった。

2018/08/04

白のヒメ

題名に騙されることなかれ。非常に文学的な小説でした。17才と80才。常識的にはあり得ないけど、何故か納得してしまうのです。もしかしたら、この世に自分の魂の片割れが何処かにいるのかもしれない。同じ影を抱えた魂のベターハーフ。決して一緒になるために生まれた訳じゃないけど、出会ってしまったらもとめずにはいられない。読後、ボーッとしてしまうくらい、感銘しました。

2013/05/19

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