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私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

作家
佐藤優
出版社
講談社
発売日
2014-08-08
ISBN
9784062148993
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私が最も尊敬する外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六 / 感想・レビュー

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kawa

外交官として、著者が最も尊敬するという吉野文六氏。氏の外交官としてのスタートはナチス崩壊の時期のドイツの地。その時代をインタビューを交えて振りかえる。かの地の状況や大使館の様子を興味深く読了、歴史史料としても価値ある一作なのだろうと想像。外交世界のお作法は良く解らいながら、氏のリベラルかつ真摯な人柄は充分伝わってくる。知らなかった我が郷土の先達を教えていただいた意味でも著者に感謝。(コメントへ)

2021/10/18

funuu

政治的性格を帯びた大衆運動は実に怖い。それは、まず、そのような行動に参加する人々は自らが正しいと信じているからである。一部の指導者は、正しいことのために自らの命を捨てる気構えができているからだ。絶対に正しいと信じることのために自らの命を捨てる覚悟をした人々は、他者の命を奪うことに対するハードルが著しく低くなる。

2015/10/12

masabi

沖縄密約を認めた高官でもあった吉野氏の高校時代から外交官となり、ドイツ降伏後に帰朝するまでの時期を扱った対談。氏の頭脳と筆者の外交官としての経験とが合わさりドイツ帝国崩壊の状況とソ連崩壊のとが重なり、国家が崩壊するとはいかなる状態なのかを克明に描写する。国家が必要以上に国民に嘘をつくとき崩壊が始まる。吉野氏の学生時代に哲学書を読み込んだ経験がその後の外交官人生に大きな影響を与えたことから自分も本を血肉にしたい。

2015/04/19

ぐうぐう

今年96歳になる吉野文六は、いわゆる沖縄返還密約問題について、密約の否定を強固に貫いていたはずが、2006年になってそれまでの発言を翻し、密約があったと真実を明らかにする。そこに佐藤優は、自身の外交官時代に培ったインテリジェンス感覚と同じものを、吉野に見い出した。つまり、外交官としての職業的良心に基づく言動だ。その吉野への興味から、佐藤はインタビューを試みる。やがて見えてきたのは、ヒトラー政権下のドイツでの、若き青年外交官・吉野の奮闘。(つづく)

2014/11/13

kiho

戦時中の外交官、それもドイツに赴任していた吉野氏の回想と率直な語りに、戦争の真実の一面を見る思い。連絡網が途絶え、本国に欧州の戦況を伝えられない…さらに戦争末期の日本政府の判断がどんな状況下でなされていたのか、驚くべき内容も。外交官の任務も含め、興味深く、また知っておくべき歴史だと思う⭐

2015/03/12

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