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たまごを持つように

たまごを持つように

たまごを持つように

作家
まはら三桃
出版社
講談社
発売日
2009-03-20
ISBN
9784062153218
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たまごを持つように / 感想・レビュー

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mocha

まはらさんの作品は青春小説の王道。大事な仲間、淡い恋心、日々成長していくティーンの姿をあたたかく描き出す。今作は弓道に打ち込む中学生たち。弓はたまごを持つようにふんわりと握るのだという。力み過ぎて壊れてしまうことってたくさんある。不器用な主人公がうずらの卵を握りつぶしてしまうみたいに。ラスト、爽やかさにうたれて涙してしまった。今回も北九州弁がチャーミングだった。

2015/11/17

ゆみねこ

弓道に励む中学生たち。団体戦が男女混合チームでも良いとか、知らなかったことが多々。空気が読めずトラブルメーカーながら器用で努力せずとも上手になる天才・実良、ハーフでイケメンの春・不器用でちょっと気の弱い早弥。三人が目標に向かって頑張る姿が清々しく、一気に読めます。お勧め!

2017/01/21

真理そら

九州の中学校の弓道部を舞台にした青春小説。弓道に打ち込む不器用な早弥(女)、天性の才能で上達が速いのに気まぐれな実良(女)、アフリカ系アメリカ人の血を半分持つスポーツ学業音楽万能の春(男)の三人の部員がそれぞれのスタイルで弓道に向き合っているのが清々しい。不器用な早弥はつい力が入りすぎて「卵を持つように」弓を握ることが難しい、そのためウズラの卵を常に持ち歩いたり日常生活で左手を使ったりと努力を続ける。弓道知識のない顧問教師の努力も心地よい、なじみの薄い弓道のアレコレも興味深くて読後感はさわやか。

2023/12/19

七色一味

読破。マイナーなテーマを、それでも丹念に取材されてきっちりとした読み物に仕上げる──それも、これ、YA? というレベルで。福岡の中学校の、たった四人の弓道部。九州にその名が知れ渡っている実力者の先輩、早熟の天才、日本人の心に魅せられたアフリカ系二世、そして、主人公。挫折、妬み、もがき苦しむ中学生の姿が、弓道を通して淡々と語られます。オススメ。

2013/06/23

浅葱@

手の内は「握卵」。卵を握るように、悩みを、自分を持ってきたんだな。弓道部の三人を見て思いました。真っ直ぐに自分も仲間も思う爽やかさが良かったです。弓を引く、矢を射るために体も心も成長していく。派手さはない。でも、そこにある的に中るための努力。一人きりではなく仲間がいること。九州大会団体戦、射詰競射。「きゃん、ぱん。」この三人に静かに強く感動しました。「喜びって、人と人がふれあったところから生まれるのかもしれない」

2013/08/12

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