ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語
ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語 / 感想・レビュー
ぐうぐう
トキワ荘の時代が何度もスポットライトを浴び、あれほど多くの記録や物語として描かれているにも関わらず、その続編とも言えるスタジオゼロの時代は、これまでなぜかスルーされてきた。幸森軍也 は、発掘するかのように、果敢にその時代を描き出そうとする。その意義はとても大きいと思うのだが、多くを語ろうとするあまり、スタジオゼロの歴史を追っかけるだけで、その中で起こったであろうドラマが伝わりきれないのは、どうにももどかしい。(つづく)
2013/04/20
富士さん
人に歴史あり、会社に歴史あり。所詮個人作業の漫画家がアニメをやるのが無理だったんだよ、と片付けられていたスタジオゼロの歴史と仕事が、こんなにも魅力的で、しかもアニメ史上でもこんなに重要な位置を占めていたのかと驚きました。予想外のところで予想外の人がつながっているものなのですね。なんでもちゃんと調べてみるもんです。先入観に絡め取られた知ったかがどれだけ有害か思い知りました。特にマーチャンダイジングやメディアミックスへの本書の指摘はとても興味深く、ここからより広く研究を進めていけるような可能性を感じます。
2015/01/14
メルセ・ひすい
時系列もくじ…序章 昭和28年~36年 第一章①昭和38年 ②39年 ③40年 ④41年 ⑤42年 ⑥43年 ⑦44年 漫画史 アニメ史のミッシング・リンクを繋ぐ、集団的評伝。 テレビアニメ草創期に、東映動画、TCJ、タツノコプロと競い、15分1本というスタイルに日本で初めて挑んで『オバケのQ太郎』を生んだ「ゼロ」。その濃密な7年間を、ここに初めて再現する。
2013/02/09
kokada_jnet
漫画史とアニメ史の、いままで書かれてなかった隙間に、ピッタリはまる感じ。
2013/01/20
ホッタタカシ
藤子不二雄、石森章太郎、つのだじろうらが集まって作ったアニメ制作会社スタジオゼロの歴史を追う。しかし二十代を四畳半のトキワ荘で切磋琢磨して過ごした青年たちが、三十になる頃には共同でアニメ制作会社を起ち上げ、資本金も赤字補填額も自腹を切りつつ経営していた、というのは昔の人は「成熟」が早かったんだなぁ、と思う(もちろん彼らの才能ゆえだが)。『鉄腕アトム』放送開始と同じ年に設立という、行動の腰の軽さにも驚嘆する。アニメ会社としては急成長しすぎて動けなくなったが、参加した漫画家は生涯の代表作をモノにしたのである。
2012/11/10
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- 出版社
- 光村図書出版
- 発売日
- 2023-06-26
- ISBN
- 9784813804383