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盤上に散る

盤上に散る

盤上に散る

作家
塩田武士
出版社
講談社
発売日
2014-03-25
ISBN
9784062188876
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盤上に散る / 感想・レビュー

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utinopoti27

将棋を題材にした小説といえば、『聖の青春』や『盤上の向日葵』といった、将棋に魅せられた人間の、狂気に似た感情を曝け出すことに主眼を置く作品が浮ぶ。対して本作は、伝説の真剣師を探す過程と、キャラそれぞれの事情に焦点があたっていて、「勝負の執念」という観点からはやや淡白な印象だ。一方、作者の圧倒的な文章力は健在で、作品としては決して悪くない。ただ、ラストの真剣勝負にかける迫力を伝えるには、対局者の背景をもっと掘り下げる必要があったかと。ともあれ、鑑賞ポイントの置き方によって評価が分かれる作品には違いない。

2019/11/02

yoshida

「盤上のアルファ」のスピンオフ作品。真剣師の林鋭生を描く。真田や秋葉などの「盤上のアルファ」での登場人物も登場し懐かしく読む。しかし、登場人物の関係を複雑に設定しすぎた為か、私にはよく理解できず。鋭生の真剣師としての焼けつくような生活か描かれると想像していたので、ギャップに戸惑う。よく分からぬまま読了。残念ながら「盤上のアルファ」の方が数段上だったかな。真剣師の林鋭生は魅力あるキャラ設定だったのてま、何とも勿体なく感じてしまう作品でした。

2019/11/03

ダイ@2019.11.2~一時休止

盤上のアルファの姉妹編?。人探しでの珍道中って感じですがデビュー作の方が個人的には好み。

2017/12/16

やも

亡くなった母の遺物から出てきた手紙。宛先は【林鋭生様】。ここから娘の林鋭生を探す大一番が始まる。穴熊にこもった相手を引きずり出すように、1つ1つ牙城を崩していく。そこから見えてきた男と女の歴史とは、人生とは。この手紙の登場は2人にとって、長く厳しい冬を越えてやってきた春の訪れのようなものになったのでは…。そして今巻には影の主役もいる。その主役は物言わぬが、その佇まいだけで多くを語る。磨かれ薄れ、いずれ分からなくなっても何も言葉にしない。一見無骨でその実、儚く健気な熱量を兼ね備えた想いに「参りました」。

2024/02/10

あも

代表作『盤上のアルファ』の数年後。前作で強い印象を放った真剣師・林鋭生をそれぞれの事情で追ううち出会った明日香と達也。行方知れずの鋭生の追跡行の結果、各々の背景の謎が繋がっていく。新登場の主人公2人は好感度高く、前作でお馴染みのキャラクターの登場も楽しい。が、そこまで止まり。本筋の方は最後にポンポンポーン!ハイ、まとめといたで。これで納得したやろ?的なアッサリ薄味感。謎めいた魅力的なキャラクターのヴェールを剥ぎ取るのが良いこととは限らないのだなあ。てか本編よりギャグのキレが悪いスピンオフはアカンやろっ!!

2018/08/15

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