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東京ブラックアウト

東京ブラックアウト

東京ブラックアウト

作家
若杉冽
出版社
講談社
発売日
2014-12-05
ISBN
9784062193412
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東京ブラックアウト / 感想・レビュー

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Yunemo

ほんとにどこまでが真実なんでしょう。このシステムは現実的なものなの?なんだか、その境目に悩ませられます。大半が現実だとは思うのですが。本作品、ディテールの細かさと、ある意味大雑把に表現されるところのメリハリがありすぎます。まさに、大都市住民の現実被害、東日本の滅亡、西日本だけの日本、京への遷都まで、いやいや。でもどこかにもありましたよね、地震でしたけど。いろんな意味で現実味を帯びてきてます。ただ、原子力行政の在り方、単なる脱原発ということでも問題あり。天皇陛下まで登場したのに、結末はお粗末でした。

2014/12/14

よんよん

読みながら、鳥肌立った。どこまで現実で、どこからフィクションなのか。起きても不思議じゃないかなと思えるところが恐ろしい。我が国は何もかも食い尽くす軍隊ありのような人々につぶされるのか。戦争と原発、今まさに三本の矢と共に憲法改正へと一歩踏み出している安倍政権、日本の未来はどうなってるのだろう。

2015/09/25

sas

『原発ホワイトアウト』よりもストーリー的な面ではかなり弱いが、小説的な評価よりも内容が凄い。前作同様、電力モンスターシステムによって原発再稼働を進めていることを告発している。こいつらにとっては将来原発で日本が滅びようがどうしようが全く関係ないのだ。そして無関心なその他大勢の日本人も同じ罪なのだろう。後半のメルトダウンの章は衝撃的で恐ろしい。決して絵空事ではない。福島の時も最悪のケースではここまでなっていた可能性もあったのだろう。避難で大混乱する話も確かにその通りになるだろう。日本人として考えるべき問題だ。

2015/06/07

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

現役官僚である著者が、原発再稼働をめぐる政財官の暗躍を告発した小説の第2弾。本作では、彼らの水面下の動きに加え、現行の基準で再稼働した原発が事故を起こした場合、どんな事態が引き起こされるかを生々しく描き出し、このままこの道を進んでいいのかと前作以上に問いかけてくる。そんな読み応えの一方、現実に対する絶望感の深さゆえか、官僚の視点がそうさせるのか、国民が巨大なシステムに翻弄されるだけの無力な存在のように描かれていたのが残念。前作をベストセラーにした国民にこそ希望を見いだした未来図を示してほしかったのだが…。

2015/02/18

壱萬弐仟縁

所詮、自分とは違う属性の人種。この辺りはご自身が高級官僚の意識が垣間見れるところだろう(24頁)。確かに、エリートで優秀なのは認める。が、ここはそういうデモの騒音を騒音として片づけてしまい、自分も一市民という位置づけができていないことが気になる。一市民として税金のまともな運用を考えるのが筋だが、巨額の国の借金の責任を取るのは誰かとも思うので。まともな指摘は、最終責任の所在が曖昧な無責任体制が官僚制とのこと(47頁)。地方公務員がどれだけバカな連中か(67頁)というのは、高卒役場職員のことを指すと思う。

2015/02/08

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