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歌姫メイの秘密

歌姫メイの秘密

歌姫メイの秘密

作家
伊藤たかみ
出版社
講談社
発売日
2016-07-20
ISBN
9784062200653
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歌姫メイの秘密 / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

芥川賞作家伊藤たかみさんらしい、個性的な女性キャラが登場するちょっと不思議なラブストーリーです。主人公の年齢層を低めに設定して、主人公「メイ」は、とある宗教集団のキャンプから母親と一緒に逃げてきており、かわいくもちょっと風変わりでいながら、人を惹きつける歌唱力を持っています。そんな彼女の側に振り回されながらもしっかりと寄り添う「鮎川」君との会話がとにかくテンポよく、面白いです。前半から中盤にかけては展開もスムーズだったのですが、高校生になった中盤からラストにかけては残念ながら少し盛り上がりにかけたかなと。

2016/08/08

starbro

芥川賞作家の新作ということで、先入観なしに読みました。伊藤たかみ、初読です。普通の青春小説かなぁと思って読み始めましたが、峻烈な新興宗教青春クロニクルといった感じでした。主人公のメイは大変魅力的ですが、表紙の写真をもっとインパクトのある美人にしたら、よりイメージが湧くような気がします。メイの個性的な歌声を聴いてみたいなぁ!

2016/08/29

巨峰

ちょっぴりほろ苦くてビターな感じがするのは、それが終わってしまったはつこいの話だからでしょうか。僕の初恋の相手メイは、母方のいとこで、かわいくて強くてとんがっていて、わがままで、ちょっと不思議な力のある歌姫なのです。結構好きな作品です。心が残る感じがします。

2018/09/12

takaC

なるほどね。要約すると確かに『歌姫メイの秘密』だね。鮎川くんやメイがまだ20歳そこそこの時点での回顧録なので、「それが最後となってしまった」は少し大げさかもね。

2016/09/09

風眠

寂しさは、願望を連れて来る。そうであったなら、そうであって欲しい・・・でも、願望は幻想で、真実の全貌を明かしてはくれない。求めても、求めても、神様は寂しさの運命から解き放ってはくれない。ある新興宗教のキャンプから逃げてきた複雑な育ちのメイ。この世界に上手に馴染めなくて、極端な行動に走ってしまう。「僕」にとってのメイは、放っておけない女の子だったのだろう。上手に生きられないメイを助けたい気持ちと、寂しさを恋で埋めようとした「僕」。恋という形を利用したのはきっと「僕」のほう。ラスト2行、切なくて涙がこぼれた。

2016/09/11

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