夜更けの川に落葉は流れて
夜更けの川に落葉は流れて / 感想・レビュー
抹茶モナカ
北町貫多が主人公の私小説なので、性格からの破綻はいつもの流れなのだけど、秋恵モノからの脱却を試みているのか、これまで書かなかった話に触れていて、意気込みを感じる。著名人になって以降の事も、私小説の題材になって来ているようだ。主人公のやたけた気分に共感してしまい、元気が出るような、落ち込むような。
2018/01/27
おかむら
貫多シリーズ新刊。今回は「貫多、築地で働きたい」「貫多、久々の彼女」「貫多、ラーメン屋でキレる」の3本。3本目の「青痰麺」(なんつーヒドいタイトルよ、このヒドさは「腋臭風呂」と甲乙つけがたいね)がここ最近のシリーズの中では1番楽しい! これぞ西村賢太!
2018/02/02
ひろぞー
いや〜、良かった( ^ω^ )相変わらずの貫多。屑だけど、正直だなぁと思う。なんか人間の本質みたいなものが馬鹿正直に綴られてて好きなんだよねぇ。実際、こんな奴と関わりたくないけどさ(笑)
2018/03/11
つちのこ
著者没後、未読の作品を読み漁っている。あまりにも早い逝去は残念だが、才能がある人ほど人生短しということだろうか。願わくはもっと読みたかった。三篇が収められた本書の中で腹を抱えて笑ったのが『青痰麺』。ブラックユーモアを通り越した著者ならではのねちっこい性格の悪さがモロに出ている。文字通りの性格破綻者。芥川賞を獲り、時の人になってもこの体たらくはブレていない。作品に溢れる不条理と怒り、己の弱さ、それでいてちょっとばかしの優しさが見え隠れする。これほどの作品を書ける作家を失くしたことが、今更ながらに悔やまれる。
2022/03/18
カレー好き
西村賢太さん初読み。北町貫多、シリーズなんですね。短気で粗暴、カネに細かく奢った女が礼を言わぬものなら許すまじ。酒を飲んだらどうしようもないけど、なんか憎めない。癖になりそうな作家さん。☆4つ
2018/03/08
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