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日本という身体: 大・新・高の精神史 (講談社選書メチエ 10)

日本という身体: 大・新・高の精神史 (講談社選書メチエ 10)

日本という身体: 大・新・高の精神史 (講談社選書メチエ 10)

作家
加藤典洋
出版社
講談社
発売日
1994-03-01
ISBN
9784062580106
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日本という身体: 大・新・高の精神史 (講談社選書メチエ 10) / 感想・レビュー

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∃.狂茶党

マイナーな戯曲に、意味を見出すが、いわゆる流行り物、通俗娯楽がほぼ出てこないのは、変な気もします、むしろ作家・社会の迂闊な姿はこういったものに現れるのではないでしょうか。 これは意識せざる階級意識ではないか? 純文学は高い緊張で虚構を編むものでしょう。 読みやすく密度も心地いのですが、2022年から読んでいくと、1994年ののどかさを感じる。 この分析は、今でも有効でしょうが、まだ何か、人を信じる楽天性を覚えてしまう。事態は過去よりも一層愚劣に韻を踏む。

2022/06/13

さえきかずひこ

込み入っている、というのが第一印象。読み物としていちばん面白かったところは、武者小路実篤『桃色の室』を通して彼の大逆事件への複雑な思いを明らかにするところ。文学から政治や経済の話を融通無碍に往き来して描かれる近代日本を批評する一冊。そのためのキーワードが「大」「新」「高」という漢字の概念というところ、また国家を膨らむパン種に喩えるところは親しみやすく良かった。

2017/05/11

えりえり

東日本「大」震災という言葉に違和感を持ったので、読みました。地震から津波から電力関係やら色々をごったに処理してしまえ、という含蓄があると感じます。日本では身体的なものが主となる価値観であること。過去を踏まえて自らの有様を自覚すること。思想、哲学こそが現状を変えうること。大という言葉は、日本が生長を始めること。これからの日本は新たな生長を始めるのでしょうか。

2012/05/23

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