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秘すれば花 (講談社文庫)

秘すれば花 (講談社文庫)

秘すれば花 (講談社文庫)

作家
渡辺淳一
出版社
講談社
発売日
2004-07-15
ISBN
9784062748216
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秘すれば花 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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シュラフ

新入社員の頃にVSOPという言葉を聞かされた。20代はバイタリティ、30代はスペシャリスト、40代はオーソリティー、50代はパーソナリティ、で勝負せよとのこと。残業・休日出勤を厭わずの猛烈営業マンとして今に至る。50歳になり過去を振り返ってみると、世阿弥の言う"花"というのが実によく分かる。口八丁手八丁のやり手というわけではなかったが、愚直に取り組んできたからこそ社内的には一目置かれる営業マンになった。天賦の才はなくともただひたすらの稽古によって上手となるという観阿弥の言葉に胸をしめつけられる思いがする。

2016/07/18

みるみる

優れている人にも短所はあり、未熟な人にも長所は必ずある。なので大事なことは一流になったとしても、未熟な人のやることを見て、すぐれていることは吸収すべきである。要するに教わる相手に上下はなく、この謙虚さと貪欲さが人を常に成長させる。と言うように、この本は室町時代に書かれた『風姿花伝』という能楽論書を元に人間の才能とそれを生かす修行のあり方、つまり…生きて行く上で、花も実もある生き方をするためには、どのような心得、嗜み、修行が必要なのか・・・花のある人生をおくるために大事なコトが沢山書かれた素敵な一冊☆

2015/10/02

ビイーン

プレジデントに連載されていたからか、サラリーマンの例え話には少々違和感があるが、「風姿花伝」には600年の時を超え、芸能の世界で独自の才能を活かしスターとして生きていく厳しさが伝わってくる。「稽古は強かれ、情識は無かれ」は戒めとして肝に銘じておきたい。

2017/01/22

ヒロタカ

渡辺淳一さんが「風姿花伝」を分かりやすく解説しながら能と人の人生を照らし合わせながら生きる人々にメッセージを残したとても素晴らしい作品です✨ 自分は能は観たこと無いのですが好きなバンド「陰陽座」が能楽堂でライブを行った事や能面や般若のお面が好きなので何か通じるものがあると思い読みましたが読んで正解✨ 「生きる為の指針」がこの本に全て描かれています。 年齢に合わせた指針、社会人としての指針、人としての指針など様々な分野で生きる人達に「風姿花伝」は通じる所があります。 人生の良い参考書となりました✨

2021/05/31

牧平 学

『風姿花伝』の本論というべき、別紙口伝の章の“秘すれば花”。 控えめにすれば花の美しさがますという意味で現代では用いられ、少々誤解が生じていますが、本来の意味、意義について本書では問いかけているように思います。小説家で有名な渡辺淳一が現代と比較して書いているところも非常にユニークな視点もあり、面白かったです。

2014/01/16

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