新装版 父子鷹(上) (講談社文庫)
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新装版 父子鷹(上) (講談社文庫) / 感想・レビュー
セロリ
勝海舟の父親、勝小吉の話。少し前に読んだ『勝海舟』でも1巻は小吉の記述が多かったが、こちらは小吉がメインなので、10代の頃からのストーリーだ。小吉は貧乏旗本の養子で小普請。つまりどこにもお勤めなし。今で言うとニートか?🤔 小吉は、学問はさっぱりだが剣術は相当な腕前で弱い者いじめが大嫌い。賄賂も嫌いで、酒は飲めず、女遊びもしない。困った人がいれば助けずにはいられないし、恩や縁を大切にしている。『情けは人のためならず』を地でゆく小吉。助けられた町の人たちはみんな小吉のことを慕う。でも息子には、ちょっと弱い😅
2023/10/12
onasu
初出1955年、新聞連載というから、ふた昔前の歴史読みものですが、この手合いは読み出したら止まらない。凝った造りではなく、淡々と進んでいく。そんでもって、こちらの時間も思いの外経過している、て寸法だ。 父子とは、勝小吉、海舟の親子。夢酔独言に氷川清話と元ネタはバッチリ?で、数々の作品でお目にかかるふたり。ただ、小吉を主としたものは初めてかも。 著者の子母澤氏の生年(M25)からすると、海舟は祖父世代か。今に生きる我々とは、感じ方、捉え方が違うことでしょう。 間を置いて、とも思ったが続けて下巻へ。
2013/10/11
jjm
NHK BSで『小吉の女房』という時代劇がやっていることを知り父子鷹を思い出す。登録されている人がごく少ないのは意外。勝小吉は勝海舟の父であり、ドラマも本書も小吉が残した自伝『夢酔独言』がベースになっている。10年ほど前に今は亡き祖母からあなたも父親になったのだから読みなさいと言われて夢中になって読んだ。小吉の江戸最強とも言える腕っぷしとハチャメチャな行動が痛快である一方、『夢酔独言』の中では子孫(海舟)に対し「けして俺のまねをするな」と忠告。関西の方が見たら「どないやねん!」と言われるのは間違いない。
レイコ
母の強力な推しで読み始めた一冊。ボリュームに一瞬及び腰になったがスイスイ読めた。読みやすい文体!短い描写のなかにしっかり季節の移り変わりや感情が伝わってくる。まさに江戸、深川の心意気。兄貴肌の小吉のキャラも魅力的だが、周りを固める登場人物も生き生きと物語を盛り上げる。娘からしっかり者の母になるお信、何だかんだ弟が心配な彦四郎、そして利平治の献身。この時代の義理と人情を存分に楽しめた。下巻に続く。
2023/05/15
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
勝海舟の父親である勝小吉がメインの、江戸ものって感じの爽やかな作品。下巻へ続く~♪
2015/11/29
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