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幸福な食卓 (講談社文庫)

幸福な食卓 (講談社文庫)

幸福な食卓 (講談社文庫)

作家
瀬尾まいこ
出版社
講談社
発売日
2007-06-15
ISBN
9784062756501
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幸福な食卓 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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家族の存在の大切さやありがたみが実感出来ます。佐和子の家族は父さんが父さんやめたり母さんが出てっているのにそれぞれが皆を思いやる気持ちがありきちんと繋がっていて、考え方が変わっているところもありますが一人悩んでいると皆が無意識に何かを犠牲にして助けようとする間柄です。辛いと自分本位になりがちだけれどどっかで誰かが助けてくれていると気づかされました。大浦くんも男らしい良い子でした。悲しいことがあっても佐和子がこれから前を向いてちょっとずつ家族で支え合いながら成長していくだろうと思えます。あったかい作品。

2017/12/17

しんごろ

家族っていいよねと思わせるほっこりする話!読んでて、よしもとばななさんと思わせる優しい文章で、さまざまな問題がありつつも、なんだかんだで家族の仲の良さが伝わるステキでほっこり、まったりする話でした。出てくる料理も食べたくなります(^^)クリスティーヌ食べちゃった?!と思わずツッコミいれて笑い、ラストはひきこまれ、佐和子が途方にくれるシーンは、ついつい形こそ違いましたが自分と重ねてしまい、涙が流れてしまいました(^^;)再読するなら辛島美登里をBGMにするかな(^^;)

2016/07/14

zero1

死なない限り朝は来る。幸福でも不幸でも。梅雨になると体調不良になる佐和子。母が家から出て父は【父親を辞める】と宣言。兄は成績優秀なのに大学へ行かず農業の道へ。話題作「そして、バトンは渡された」など変わった家族を描いてきた作者だが、この家庭も変わっている。しかし程度の差はあれ、みんな変わっている。大浦君と高校受験、交流会の危機にクリスマス。再読だが、この結末を予想した読者はどれだけいたか。兄の彼女を含め、喪失からの再生はあるのか?そして家族の繋がりとは何か?瀬尾エッセンスがいっぱいの一冊。07年に映画化。

2020/01/25

HIRO1970

⭐️⭐️⭐️本年142冊目。九州出張の帰りに読みました。瀬尾さんはまだ4冊目ですが、独特の味のある稀有な文章の魅力にハマっています。場の空気や家族や友人との関係論を実に日本的な視点で且つ女性的な細やかな目線で描いておられるのが特徴的だと思います。(この辺の感覚が外国人に伝えにくいな〜と、もどかしく思う日本人の人情の難しい部分だと思います。)特に全体を包む仏教的な慈愛のような、自と他を分かち難く包む淡い愛情のような眼差しを常に感じられる作品を描かれる作家さんだと思います。いつもながら人に優しくなれる本です。

2015/12/12

さてさて

『もっと大事にしろって思うし、もっと甘えたらいいのにって思うよ』。日々の暮らしの中で家族の存在は後回しになりがちです。それは、近すぎるから、絶対になくならないと思っているからなのだと思います。一方で、家族とは、さまざまな形で相手を思いやり、いたわりあいながら繋がっているものでもあります。この作品ではそんな家族の繋がり、最後に還る場所である家族の存在を見ることができました。この作品を読み終えて、私も、家族のことをもっと意識して大切にしよう、甘えてみよう、そして、向き合ってみよう、そんな風に感じた作品でした。

2021/12/16

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