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アカネちゃんの涙の海 (講談社文庫)

アカネちゃんの涙の海 (講談社文庫)

アカネちゃんの涙の海 (講談社文庫)

作家
松谷みよ子
出版社
講談社
発売日
2012-01-17
ISBN
9784062771580
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アカネちゃんの涙の海 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

シリーズの第6巻とは知らずに、ここから読みはじめることに。しかも、この巻はどうやら最終巻でもあるようだ。これまでの物語で、とくにモモちゃん、アカネちゃん姉妹の両親の離婚の経緯を知らないのだが、そのことはこの巻の理解に幾分かマイナスのようだ。読者対象に想定されているのは、主に小学校の中学年から、高学年だろうか。手法的には、リアリズムと童話的な幻想とが渾然と語られるスタイルをとっている。タイトルの、なみだの海にくじらの赤ちゃんが現れることや、ネコのプー他の動物たちとの意志疎通がそうである。本巻の主題を⇒

2023/05/21

新地学@児童書病発動中

美しい酒井駒子さんの表紙のイラストに惹かれて読み始めた本だったが、ぐんぐん引き込まれて、(これまで読んだ日本の小説の中で一番好きだ!)と心の中で叫びながら読んだ。小さな子供向けの本なので、日本の小説の中で一番好きだと言うのは恥ずかしいのだが、好きなのだからしようがない。どんな命も平等で尊いことを表現しているから好きなのだと思う。私の大好きな詩人まどさんの世界と通じるものがある。アカネちゃんの涙の海で火傷をした地球が癒される場面は、これまで読んだ小説の中で最も美しいと感じた。

2015/09/06

優希

これは読んだことがないと思います。おそらく初読み。こうして見てくるとモモちゃんとアカネちゃんも大きくなったなと。多くの出会いと別れがあって歩んできて成長してきたのですね。最後は悲しかったけれど、きっと乗り越えてこれからも前に進んでいくことでしょう。シリーズが終わるのも寂しいですが、これからのモモちゃんとアカネちゃんの物語を自分なりに描いていきたいですね。

2017/02/26

ひめありす@灯れ松明の火

とてもおおきなおおきな物語。わあーんと声を張り上げてぼろぼろ泣きたい様な、ふうっと深呼吸に涙を混ぜたい様な、そんな不思議な気持ちでこの物語の終わりを迎えました。モモちゃんとアカネちゃんの成長はまるで幼児期の連続写真みたい。それだけじゃなくて核やいじめや戦争の事。そして両親の離婚。あの時不思議に思った事。今なら分かる事。今だから分からなくなってしまった事。どれもぎゅっと胸に詰まって、何も言えなくなる。その気持ちは圧倒的な郷愁と、懐かしさと、そして沢山の寂しさで出来ていました。私の涙の海は、誰かを癒せるのかな

2015/07/02

小夜風

【所蔵】シリーズ最終巻。ここから先は児童書でも読んだ覚えがなく、初読みだと思います。何十年も前のお話だけど、今も全く色褪せておらず、歴史や日本史で習うような出来事がモモちゃんとアカネちゃんの日常で起こることで、あぁその時代の話なんだなぁと、驚愕する思いでした。お別れは悲しいけれど、でもこの本を残せた松谷さんは、本当に幸せだなぁと思いました。そしてこの本を今、親子で読める自分たちも、モモちゃんとアカネちゃんの幸福をおすそ分けしてもらえたような気がするのです。子どもたちはもちろん、大人にもオススメします。

2017/02/23

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