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影法師 (講談社文庫)

影法師 (講談社文庫)

影法師 (講談社文庫)

作家
百田尚樹
出版社
講談社
発売日
2012-06-15
ISBN
9784062772839
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影法師 (講談社文庫) / 感想・レビュー

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鉄之助

「ハズレ皆無の中で、百田尚樹をあえて1冊推薦するとすれば、コレ!」。幻冬舎の見城徹さんが、大絶賛していたので(『読書という荒野』の中で)、手に取って読んでみたら、その通り! 百田さんには珍しい、時代ものだが読み応え十分。最後の最後に、タイトルが効いていた。一人の人間が、1日生きていける米を収穫できる土地の広さが1坪で、1年食べていける広さが1反。日本人がいかに米と密接に生きてきたが分かる小説だった。

2021/12/13

zero1

光ある所に影がある!百田が時代小説に挑んだ。貧しい下士の家に生まれた勘一は学問と剣の両方に秀でた彦四郎と身分の差を超え友情を結ぶ。後に筆頭国家老まで出世した勘一(彰蔵)と、逐電し労咳で死んだ彦四郎。何故、彦四郎は世を捨てたのか?それが後半に明らかとなる。二人の男を対照的に描くのは「ボックス!」と同じ。「永遠の0」の元となった「壬生義士伝」(浅田)との関連も見える。女性をめぐる想いや必殺技などエンタメ部分は流石。反面、減点部分もかなりある。それでも百田は多くのジャンルに挑戦している。その点は評価したい。

2019/03/03

ウッディ

下士の家に生まれ、父を亡くした勘一は、藩校で真の友と出会う。学業にも武芸にも秀でた彦四郎と刎頸の友としての契りを交わした彼は筆頭家老に上り詰めるが、将来を嘱望された彦四郎が不遇の生涯を閉じていたことを聞き、人生の転機に影法師のように助けてくれていたことを知る。江戸時代の壮大な友情物語に涙したが、友のために自分の人生を投げうった彦四郎の気持ちが理解できなった。自身の才能や努力ではどうにもならないで時代、今なら彦四郎も自分のために生きられたのか、それとも、彼は愛する女性「みね」の幸せのために生きたのか?

2020/05/04

修一郎

この本の主題が、永遠の零やボックス!と似ている,男の友情物語だ。この路線、大好き。泣かせますわ。

2013/09/07

しゅわ

【図書館】下級武士から筆頭家老にまで上りつめた勘一は、ひさしぶりに戻った郷里で竹馬の友・彦四郎の真実を知る。文武両道で将来を期待された男がなぜ不遇の死を遂げたのか?…ヒットメーカー百田さんが時代物を書かれているとは意外でしたが、あいかわらず膨大な資料に裏打ちされた真に迫る文章でとても読みやすく、目の前にその場面がひろがるような臨場感ある一冊でした。特に百姓一揆の緊迫感と、首謀者&町奉行の覚悟が印象的。読み終えて彦四郎の人生に想いを馳せるとき“影法師”というタイトルと、表紙の一面に広がる稲穂が胸に迫ります。

2014/03/13

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