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悪と仮面のルール (講談社文庫)

悪と仮面のルール (講談社文庫)

悪と仮面のルール (講談社文庫)

作家
中村文則
出版社
講談社
発売日
2013-10-16
ISBN
9784062776790
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悪と仮面のルール (講談社文庫) / 感想・レビュー

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starbro

中村文則の未読の旧作7連続シリーズ第五弾は「悪と仮面のルール」です。今回唯一の長編。ヘビーな内容で読むのにエネルギーが必要ですが、物語に引き込まれて一気読みしました。日本ではミステリの枠組を超えているせいか、このミステリーがすごいの20位にまでもランクインしていません。アメリカでは好評のようです。私はアメリカの評価を支持したいと思います。古い話で恐縮ですが、坂口安吾の「不連続殺人事件」を読んだ時に匹敵する程の衝撃(当然、内容・タイプは違いますが)でした。純文学作家が渾身の力を込めた(広義の)ミステリです。

2015/05/15

のり

「久喜家」は代々資産家だが「邪」を継承させ時代に君臨してきた。文宏もルールに従って養成されそうになる…守る人の為に反発、報復に向かうが、それこそが「邪」の入り口なのか?「久喜家」の枝の家系も世の中を震撼させる。繋がりを持つ人間同士が接触した先にあるものとは…中村文学の独特な世界観。実際に表に現れない惨劇、表面化されない利益供与等、様々にあるだろう。誰もがある程度の「仮面」を被る必要を迫られる事があるだろうが、本質を見誤ってはいけない。無償の愛もテーマの一つである。

2017/10/31

Emperor

今回描かれている悪は、ダンゴムシが生息していそうな、苔の生えた岩の下みたいにジメジメした仄暗い悪。そしてその連鎖。「邪」という言葉が持つパワーは、良くも悪くも「つながり」という言葉に特別な意味を与えてくれます。あのラストが主人公にとって幸せなら、悪の対義語は善ではないような気もします。

2017/03/27

みやこ

爽やかな恋愛小説。と、言い切ったら語弊があるかな?一つの愛の終わりと新たな愛の始まり。自己の内面と対峙し、運命と真っ向から向き合い、逃げることなく生ききった、とある男の人生。悪だ邪だと御託を並べた男たちは、結局は人生に倦み、無聊に呑まれ、身を滅ぼしていく。自らを翻弄する運命に流されまいと必死で抗った彼の生き様は、結局は心から守りたかったものを守り通したとも言える。かつての己の言葉通りに。他人の顔が自らの顔として定着していく様は、多分、生命の証。彼を見送った後、医師や探偵の歩んできた人生が妙に気になった。→

2017/11/21

つねじろう

悪を為す為に邪として育てられる主人公の文宏。その為に自分の一番大切なの物を奪うと云う父。11歳の時それを告げられた時からひたすら香織を守り続ける文宏。独特の中村ワールドが始まったと思ったが、金儲けの為なら戦争をも仕掛ける悪の権化であるはずの父も兄も案外簡単に殺られたりするから今ひとつ迫力に欠ける。掏摸の木崎の方が暗黒な感じだね。自分の大切な人を守る為に人を殺すのは悪?この場合愛と悪は同義語?邪をやっつけてしまう邪は正義?最後に飛行機に乗る主人公に「ようやくこれで本当の邪が出来る」くらい呟かせて欲しかった。

2015/12/01

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