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オリンピックの身代金(上) (講談社文庫)

オリンピックの身代金(上) (講談社文庫)

オリンピックの身代金(上) (講談社文庫)

作家
奥田英朗
出版社
講談社
発売日
2014-11-14
ISBN
9784062779661
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オリンピックの身代金(上) (講談社文庫) / 感想・レビュー

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修一郎

昭和38年の東京を描いた「罪の轍」に続き,昭和39年の東京オリンピック準備のために都市改造工事に邁進する東京を描いた本作はさながら「罪の轍」の続編の様相だ。こっちは2008年の作品だけれども,落合啓二を始め警察部隊は同じ。オリンピック関連工事で涌く東京のきらびやかな面とその輝きを支えた貧しい東北出身の出稼ぎ人夫の悲惨な負の側面,光と影の描き様が鮮烈だ。NHKスぺシャル「東京ブラックホール2」で描いた昭和39年の闇の姿と同じ,下巻へ。

2019/10/18

ehirano1

東京オリンピックの「光と影」、そんなところでしょうか。本書のプロットはパルプフィクション(映画)のようにフラッシュバック的に事実が回収されていくタイプですが、書き方が相変わらず上手いので時系列に混乱は来さないで済みました。別作、「邪魔」のように上巻では比較的スローな展開でしたが、後半(下巻)では一気にスピードアップするのでしょうね、楽しみです。

2016/06/25

あきぽん

昭和39(1964)年夏、オリンピック直前の東京にある青年が爆弾を仕掛けた…。今コロナ禍で開催が危ぶまれているオリンピックですが、医師や通訳のタダ働き等を非難する前に、競技場等を作った金も教育もない肉体労働者たちに世の中はもっと思いを馳せるべきですね。柳美里の「JR上野駅公園口」と通じる本。下巻へ続く。

2021/05/06

おつぼねー

特権階級層と出稼ぎ労働者、東京と地方の格差、光と闇、時代背景などが時間軸を利用した心憎い展開で描かれていて面白い。東大院生・島崎にとって東京とは?オリンピックとは?下巻へ

2019/12/15

ひらちゃん

あれ?ニールが出てる。と思ったらみんないるわ。「罪の轍」で再登場だったのね。現実ではオリンピックも延期になり、この先どうなる事やらな現在。先のオリンピックはまだまだ日本は貧しい時代だったのだと再認識した。地方、労働者、東京はありとあらゆるものを飲み込んで、光と影が混ざり合った場所だったのだな。島崎は気付いてしまった。下巻では捕物劇になるのか。

2020/04/21

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